タンパク質の摂りすぎはよくない? プリン体にも要注意? 腎臓を労わる食事術(専門家が監修)
ハム・ソーセージを週2回以内に抑える
繰り返し触れているように、腎臓は寿命を左右する臓器でもある。その腎臓にストレスをできるだけかけないために求められるのが、食品中のリン(P)を減らす工夫。 リンはカラダに欠かせない必須のミネラルである一方、リンの過剰摂取は腎臓をじわじわと痛めつけ、腎機能をレベルダウンさせる。 リンは、現代人が日常的に食べているほとんどすべての食品に含まれている。なかでも多いのは、加工食品とインスタント食品だ。 この先ずっと加工食品やインスタント食品を食べないと誓っても、きっと達成できないはず。ならば、もっとも身近でリンを多く含む食品であるハムやソーセージの摂取を、週2回程度と控えめにするのが、現実的な方法といえるだろう。 リンに関しては、ハムやソーセージだけが悪者ではないが、そこから減リン生活を始めたい理由がもう一つある。国際がん研究機関(IARC)では、ハムやソーセージなど加工肉の摂取は「ヒトに対して発がん性がある」と評価しているからだ。 腎臓のためにも、がんリスクをできるだけ下げるためにも、加工肉は控えめに食べよう。
取材・文/井上健二(初出『Tarzan』No.870・2023年12月14日発売)