小池都知事が臨時会見 警戒レベル「最高」に(全文3完)医療従事者も年末年始は休んでほしい
共感を呼ぶことはリスクコミュニケーションの基本
小池:共感を呼ぶことはリスクコミュニケーションの一番基本だというふうに考えております。論理的に理解する部分と肌で感じるところと、この両方が今、必要なんだろうと思います。コロナウイルスについてのさまざまな情報はあふれんばかり、もう皆さんお持ちでいらっしゃいます。ただ、その結果として、そこに自分が主体的に関わってるかどうかっていうことを、これを呼び起こすことが共感を持って伝えるかどうかだと思います。ずっと人ごとでいると、それは何も自分はアクションを取らなくなると。こういう、何度もあれ、恐縮ですけれども、気候変動でも、そんな地球の温暖化など、それは自分は関係ないといってみんな考えるわけですけれども、でもこれって日常生活、1人1人の考え方なんですよというので対応すると、皆さんの行動が変わるわけですね。 それと同じように、このコロナについても、もう十分な情報を持っていらっしゃるし、十分もうやっていらっしゃると。だけど実際にこれだけ、みんな、感染したくてかかってる方なんてもうゼロだと思いますけれども、そういう状況において今、今日は感染の状況は赤だということは皆さんにこの情報をお伝えすることによって、少しでもそれについて、あ、危ないんだなということを共感していただく。 そして最後に、この「5つの小」のところで、小人数とか小一時間、小声で、小皿を、小まめにという、最後に心遣いと書かせていただいたのは、医療従事者の皆さんも年末年始、休んでほしいじゃありませんか。皆さん、もうずっと、防護服に身を包んで、この1月から医療従事者の皆さんは本当に命を救うために頑張っていただいているわけですね。
バッファーとしてホテルが有効に機能し始めている
ですから皆さんにそのところで特に共感を抱いていただきたい、そういう思いでありまして。誰もかかりたくてやってるわけではないわけで、ウイルスにかかりたい人なんかゼロでありますけれども、でも結果としてそのようなことが、これらのことを守ることで感染を抑えられるなら、それは医療従事者の皆さんに年末年始、少しでも休んでいただける、そういうことにつながるというのを皆さんと共有したいと思います。 それから今日の報告で、ホテルの宿泊療養、3200室あまり確保しておりますけれども、そこへの入所がどちらかというと少なく、むしろ入院のほうにいらしてたんですね。ということは、それだけ病床を使うわけです。ほかの病気の方々がお入りになるところに、そういった陽性の方が入っていたのを、ホテルのほうにお移りいただくこと、お入りいただいて、一定の期間をそこで過ごしていただくことによって、病床がそれだけ余裕が出てくるということで、今日は204人がホテルにお入りいただきました。つい1週間、2週間前は、40人とか50人とか、そういう数字でありました。もちろん陽性者数が増えたからでもありますけれども、このホテルの活用、バッファーとしてのホテルの活用が有効に機能し始めたという証左だと思います。 一方で退所される方は126人ということで、これから病床の部分を有効に、効果的に活用して、そして医療従事者の皆さま方の苦労を少しでも低減させるという意味で、この宿泊療養の活用というのが動きだし、それが、保健所の皆さんのご協力なども得てそういう形になって、そして先ほども申し上げましたように、お1人お1人、陽性者の方、何時にあなたのおうちに行きますから、どういうものを用意しててくださいねということを保健所の方はお伝えして、そしてお迎えに行くと、中にはどたキャンされる方がいるというのが問題なんですが、それぐらいのことをやっているためには車が必要ですよね。その車については、今、オリパラ用の車ももっと活用しようということで準備もしております。