「57歳で離婚を経験…」独身に戻った私が人生初のスキーを始めたことで将来への不安を受け入れられた理由「新しいことに挑戦する自由は常に私たちにある」
いくつになっても新しいことを始めるのは勇気がいるもの。特にそれがスキーとなれば、ハードルの高さは一層増すだろう。ましてや、57歳で挑戦するとなったら? 今回は、アメリカ版ウィメンズヘルスのライター、サラ・グリーヴス=ギャバドンが実際にスキーを体験した挑戦の記録をご紹介する。 【写真】「ケガをするリスクや恥をかく瞬間があったとしても」57歳からスキーに挑戦した女性の姿 ※本記事は、アメリカ版ウィメンズヘルスからの翻訳をもとに、ウィメンズヘルス日本版が編集して掲載しています。 スイスのスキースクールで2日間の集中コースに申し込んだとき、友人たちは驚きの表情でこう言った。「その年齢でスキーを始めるの?」 数か月前に離婚し、シングルとなった私は、自分にこう誓った。「今やらなくて、いつやるの? 私がやらなくて、誰がやるの?」。そんな中、旅ライターとしてスキー体験のチャンスが巡ってきたとき、これは逃せないと思った。20年間ランニングを続け、ここ2年は筋力トレーニングにも励んできた私は、クラスで真っ先に転倒する生徒にはならない自信があった。
私のモットーは、“今やらなくて、いつやるの? 私がやらなくて、誰がやるの?”
初めてのレッスン当日の朝。InSportへ向かう短い道のりで、緊張のあまりお腹がグルグルと音を立てていた。ここでは足のサイズを測り、まるでフランケンシュタインのような硬いスキーブーツを受け取る。履くのは予想以上に大変で、両足を固定し終えた頃にはすでに汗だくになっていた。さらに重たいスキー板とスキーポールを手に持ち、ぎこちない足取りで店を出発。そして、いよいよスキー教室へと向かった。 2時間のクラスは、スキーの基礎からスタートした。まずは、ブーツをビンディングに取り付ける方法や、左右のスキー板を平行に揃える方法、ポールの正しい使い方を学ぶ。誰かがポールを落とすたびに、インストラクターのクリスチャンがアドバイスをくれる。「ポールを使わないときは、必ず雪に垂直に立てておくこと。両側に立てれば、かがんで拾う手間が省けるよ」。スキー初心者にとって、これもなかなか大事なポイントだ。 さらにクリスチャンは、人生についての助言もしてくれた。「できる限りスキーをしよう。スキー場でも人生でも、スキーと歩く選択肢があるなら、迷わずスキーを選ぶことだ。その方がずっと体が楽だからね」。