【実話】「夜逃げを中断したい」末期がん&余命3カ月の高齢者!?75歳、結婚生活50年の人生を振り返る【著者に聞いた】
子どものころから漫画が好きで、ユーモア溢れる漫画を描いている宮野シンイチ(@Chameleon_0219)さん。X(旧Twitter)にて公開された「夜逃げ屋日記」は、DV被害などに遭う依頼者を夜逃げさせた実話を基に描かれた人気漫画だ。今回は、X(旧Twitter)に投稿されているなかから「夜逃げ屋日記」の48話を紹介するとともに、著者に依頼者から「夜逃げを中断したい」と言われた当時の状況について話を聞いた。 【漫画を読む】夜逃げを急遽中断したい依頼者だが…!? 末期がんで医者から余命3ヶ月と告げられた依頼者の朝倉ミツコさん。社長曰く、今回の依頼者は移転先がちょっと難しいと言う。移転先選びは加害者の実家や親戚の家との距離を踏まえた上で、依頼者の意見を取り入れながら決めてゆく。 ミツコさんの実家が海のそばだったこともあり、海を眺められる場所へ行きたいとのことだ。考えることは沢山あるが、社長は「この条件だけは外せない」と話す。 夜逃げ当日、宮野は現場で「ミツコさん」と何度も名前で呼ぶが、あまり反応がよくないため、そのことについて社長に相談をする。夜逃げの現場では虐待してきた親や夫の苗字を嫌うことがあるので、下の名前で呼ぶことはよくあるのだが、実はミツコさん本人も気が付かなかった意外な理由があった。 社長からは「いや、ミツコさんでいい」と言われるも、宮野はどうも腑に落ちない様子。搬出も終わったので社長もミツコさんに何度か呼びかけると、「人生を振り返っていました」と言う。ミツコさんは長崎で生まれて25年生きて、ここに嫁いで50年過ごしたようだ。 余命3カ月のミツコさんは、これから夜逃げすることに意味があるのかと思い始める。そして、迷い始めたミツコさんは「この夜逃げ中断してください」と話すのであった。 ――朝倉ミツコさんが夜逃げを中断したいと聞いて、宮野さんはどう思われましたか? 中断したいと社長が言われてる時は、別の作業をしていて近くにいなかったんですが、空気と言うか、雰囲気がザワザワしてるな…。というのは感じました。あとから聞いてまさかそんな提案をされていたとは思わず、ものすごく驚きましたが、「余命などを考えると仕方のないことなのかもな」とは思いました。 果たして、今回の夜逃げは中断するのだろうか!?そして、この後「ミツコさん」と呼んでも反応が悪い理由が明らかになるのであった。「夜逃げ屋日記」は待望の第3巻が発売され、著者と夜逃げ屋の社長との対談(前編/後編)も実現している。夜逃げ屋に興味や関心があれば、この機会にぜひ読んでみて! 取材協力:宮野シンイチ(@Chameleon_0219)