孫がいる57歳女性、体型を維持してマイナス10歳と褒められても、耳と目の衰えはごまかせず。白内障の手術日、待合室を見渡すと
◆よく見えるようになったはいいけれど そうして迎えた手術日。待合室を見渡すと、どうやら、70代、80代の方ばかり。緊張しながら待っていたら、なんだか一気に老けこんだ気がした。すると、年配の女性に話しかけられる。 「お姉さん、若いのに手術するの?」 「もう60歳手前なので、お姉さんと言われるような年ではないんです。今日は右目、来週は左目を手術します」 「あら60歳? そうは見えないわねぇ。私も両目手術で、先週右目が終わったのだけど、全然痛くなかったわよ。そんなに緊張しなくても大丈夫」 実年齢に見られないのは嬉しかったが、ここではむしろ年相応に見られたほうが、「若いのに白内障なんだ」と思われずに済んだのではないか。素直に喜べない自分がいた。 待合室にいた方の言葉通り、手術の痛みはまったくなく、両目とも無事に成功。緑内障のほうは、目薬で視野の欠損の進行を抑えるということになった。たしかによく見えるようになったし、コンタクトいらずはストレスがない。
しかし、ここで新たな問題が発生する。それは「老眼」だ。 術後、遠くのものがよく見える一方で、近くのものが見えづらく感じるようになったのだ。もちろん急に視力が変わるわけはないから、すでに始まっていた老眼に見て見ぬふりをしていたのだろう。 ピアノの楽譜は、細かい音符だとただの黒丸にしか見えないし、スマホの文字もそのままの大きさではほとんど見えない。 しかたなく文字サイズを大きくしてみたら、たまたま帰省していた次女に見られ、「文字大きいねぇ!」とびっくりされた。それ以来、スマホの画面はなるべく人に見られないようにしている。 それから、困ったのは読書だ。私はどこへ行くにも必ず本を持ち歩くほどの読書好き。背に腹は代えられぬ、と老眼鏡を作ってかけてみるが、今度は恥ずかしさが私を襲う。 「老眼鏡をかけているということは、見た目よりオバサンなんだ」と思われそうで怖いのだ。それに、外見を気にしなくなると老化が進むと聞いたこともあるし……。 結局、見栄を優先して外では老眼鏡をかけずに本を読んでいる。腕を目一杯伸ばして本を目から可能な限り離しているので、むしろ老眼がバレそうではあるが、もはや意地である。 複雑な漢字はぼんやりとしか見えないので、前後の文脈から推測。一種の脳トレと思うことにした。どうか私を見かけても、「見栄っ張り」ではなく、「頑張っているね」と思ってほしい。
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