「丸亀製麺」の野望と新戦略!北九州「資さん」が関東に進出!
今回のテーマは、「“外食王”に俺はなる!~うどん、負けられない闘い~」。 「天ぷら定食 まきの」「コナズ珈琲」「ラー麺 ずんどう屋」など、さまざまな業態の人気飲食店を傘下に抱える「トリドールHD」。「丸亀製麺」を中核に、国内外に約20ブランド2015店舗を展開するトリドールを率いるのが、創業者の粟田貴也社長だ。 製造業などに比べると世界での存在感が低い日本の外食チェーン。そうした状況を打破するため、粟田氏は「グローバルフードカンパニー」を目指す。その海外戦略の舞台裏に密着した。 一方、トリドールの中核でもあるうどん業界で異変が。北九州のソウルフードとして人気の「資さんうどん」が全国展開へと動き出していたのだ。うどん業界の一強と呼ばれる「丸亀製麺」に挑むが、牙城を崩す秘策はあるのか。 【動画】「丸亀製麺」の野望と新戦略!北九州「資さん」が関東に進出!
世界の「トップテン」へ!…“外食王”大いなる野望
「コナズ珈琲」「天ぷら定食 まきの」、大人気の2つの業態を手掛ける「トリドールホールディングス」(東京・渋谷区 従業員:約1万8000人 売上高:2320億円)。
主力ブランドは「丸亀製麺」で、2000年に兵庫・加古川市にオープン。本場・讃岐の製麺所をヒントに、製麺から釜でゆでるところまで調理風景を見せるスタイルが受け、国内で約850店舗(2024年10月末時点)と急成長した。 トリドールは、この他、焼きそば、ラーメン、焼肉丼と、世界で約20の業態を2015店舗展開(2024年10月末時点)。グループを率いるのが、創業者でもある粟田貴也社長だ。
ライバルに位置付けるのは、「マクドナルド」や「スターバックス」といった世界のチェーン店で、粟田さんは「日本の社会構造が少子高齢化に進んでいく中、力強く未来を築くためにも、今のうちにしっかり海外に拠点、ベースをつくっていくのがこれからの成長にとって大切」と話す。粟田さんは、世界を舞台に2027年度に4900店舗まで拡大する計画を打ち出し、すでに動き始めていた。
去年11月。粟田さんは、海外のパートナー企業のトップや幹部たちを本社のテストキッチンに招き、グループの「ラー麺 ずんどう屋」のとんこつラーメンを振る舞った。 ベトナムで「丸亀製麺」をフランチャイズ展開している会社のトップ、レ・バン・メイさんは、「面白い味」と感想を。トリドール副社長の杉山孝史さんは、「イスラム、ムスリムの方に対応できるようにチキン白湯も作っている」とアピールし、パートナー企業に新しいブランドを出店してもらおうと売り込みをかける。