「丸亀製麺」の野望と新戦略!北九州「資さん」が関東に進出!
プロジェクト開始から1年以上、あとはCP側と契約を交わすだけとなったが、9月25日、思わぬ事態が。パートナー契約を結ぶ最終段階で、CPの食品部門の最高責任者から待ったがかかったのだ。杉山さんは再びタイに飛び、最高責任者とアポが取れないまま、CPの本社に乗り込む。
強みをさらに磨く!負けられない「うどん」の闘い
トリドールが海外展開を推し進める一方で、粟田さんが目を向けていたのが、うどんのさらなる強化だ。「丸亀製麺」の原点ともいえる讃岐広島(香川・丸亀市)に研修施設「心の本店」をつくり、麺職人の育成や地域の活性化につなげたいと考えていた。 粟田さんがこのプロジェクトを託したのが藤本智美さん。藤本さんは、厳しい社内試験を突破した約1700人の麺職人の中で、ただ1人「麺匠」の称号を持つ、うどんの番人だ。
6月、讃岐広島。藤本さんは小麦を収穫するために、麺職人を連れて、山脇千枝子さん(94)の畑を訪れた。山脇さんはトリドールに小麦のいろはを教えた師匠で、今回も「心の本店」のために、小麦畑を貸してくれた。 「小麦を刈って小麦粉にし、水を合わせて手作りうどんにしたい」と藤本さん。麺職人に、小麦を育てるところから収穫までを学んでもらい、うどん作りの原風景を感じてもらう。山脇さんや地元の人たちとの交流も「心の本店」の目的の一つ。
世界を目指す今だからこそ、うどんの原点を極める…。今後この施設を、全国の麺職人が訪れる予定だ。
北九州のうどんが全国へ…ファミレスの雄が描く野望とは
福岡・北九州市。地元で人気のチェーン店「資さんうどん」は、多くが24時間営業で、ソウルフードとして親しまれてきた。麺はコシの強さより、モチモチ感がウリ。そこにサバ節、昆布、椎茸などからとった濃くて甘いつゆをかける。 一番人気は甘めに煮こんだ牛肉とごぼうの天ぷらが載った「肉ごぼ天うどん」(770円 ※店舗により異なる場合あり)で、年間500万個売れる「ぼた餅」とミニ丼のセットは890円(※店舗により異なる場合あり)。太巻きやおでんなど、100種類以上のメニューが楽しめる。