友だちと遊ぶ約束をしたけれど…「来なかった」は低学年“あるある” 子ども同士の約束、どうしたらうまくできる?
■約束するときに役立つものとは? ほかにも、「習い事や歯医者の予約があるのに約束してきた」「約束の曜日を間違えたお友だちが突然家に来た」など、子ども同士の約束がうまくいかないエピソードは尽きません。 「時間や場所どころか、相手は約束したつもりがなかったということも、1年生ではよくあることです」と話すのは教育評論家の親野智可等さん。約束した相手が来なかったという失敗を経て、子どもたちは自然と約束の仕方を学んでいくので、学年が上がるごとに約束に関するトラブルは減っていくものです。しかしそうなるまでに心配なのが、約束がうまくいかないことで起こるリスクです。「公園で1人で待っていて、不審者に声をかけられるかもしれない」「待ち合わせ場所がよくわからず、道に迷うかもしれない」……。こうしたリスクを回避するためには、どのような対策ができるのでしょうか。 親野さんは子どもが約束して帰ってきたときには、「時間や場所はもちろん、相手のフルネーム、連絡先、だいたいの住んでいる場所、学校のクラスや習い事などどこで関わっている友だちなのかといったことを子どもに確認してほしい」と話します。 あいまいであれば、次回の約束からはこうしたことをしっかり決めておくことを伝えます。しかし、それをすぐに実践できる子は少ないかもしれません。同じ失敗を繰り返すと親は「だから言ったでしょ」と叱りがちです。 「子どもは同じ失敗を繰り返すもの。友だちに会えずに残念な気持ちで帰ってきているのですから、まずは『残念だったね』と共感してあげましょう。そのうえで、どうして会えなかったのかを子ども自身に考えてもらうのです。子どものほうから『時間を決めていなかった』といった言葉が出てきたら、『よく気づいたね』とほめてあげましょう」 そのうえで親野さんがすすめるのが、「約束するときに決めておくべき項目を書いたメモ用紙を持たせること」です。 「名前、日時、場所、可能であれば連絡先や住所を書く欄をつくり、それを約束したお友だちと一緒に記入し、学校から帰ったらお互いの親に見せるようにするのです」