【札幌記念回顧】ノースブリッジが強気な競馬で快勝 モーリス産駒の得意条件を見事に生かす
ノースブリッジと似た適性のジオグリフ
2着ジオグリフは今年の中山記念以来の馬券圏内。こちらはドレフォン産駒で芝だと速くなりすぎない馬場とコースがベスト。札幌は重賞を勝った舞台であり、適性が一致する。ノースブリッジと似たような適性があると覚えておきたい。今回は後ろにいるプログノーシスのまくりを警戒し、思い切ってノースブリッジとの差を詰められなかった。前年は道中で位置を押し上げる競馬だっただけに、これは仕方ない。これもレース展開のあやだ。 3着ステラヴェローチェも適度に時計がかかる舞台が良かった。1.45.4で勝った大阪城Sもあるが、本質は少し時計を要する馬場でこそ。休養が長く、思ったように競馬に出走できていないが、今年は順調だ。使いながら復調しており、秋は面白い存在になるだろう。 プログノーシスは4着。苦手なゲートは織り込み済みで、これまではまくりで打破してきた。今回も同じような状況ながら、昨年のようにはいかなかった。パフォーマンスが落ちたともいえるが、休み明けは走りすぎるタイプだけに、今回はそれを考慮した調整だったともとれる。次走が試金石だろう。 ライタープロフィール 勝木 淳 競馬を主戦場とする文筆家。競馬系出版社勤務を経てフリーに。優駿エッセイ賞2016にて『築地と競馬と』でグランプリ受賞。主に競馬のWEBフリーペーパー&ブログ『ウマフリ』や競馬雑誌『優駿』(中央競馬ピーアール・センター)にて記事を執筆。Yahoo!ニュースエキスパートを務める。『キタサンブラック伝説 王道を駆け抜けたみんなの愛馬』(星海社新書)に寄稿。
勝木淳