非難殺到!パットンをオープナー起用する奇策に失敗した横浜DeNAラミレス采配のどこに問題があったのか?
またオープナーに2013年にマイナーで経験して以来、先発経験のないパットンを指名したことは結果論ではなく選択ミスだろう。 「40球から50球」の完全なショートスターターのプランだったというから、今季すでにショートスターターを経験している武藤か伊勢で良かったのではないか。最初にパットンの球威で巨人打線を狂わせておこうとの狙いがあったのかもしれない。パットンは対巨人戦で、ここ4試合は無失点に抑えている。だが、7月2日には機動力で揺さぶられ、中島、パーラ、炭谷にタイムリーを許して3失点しているという“トラウマ”があった。決して“巨人キラー“ではなく、緊張などから「こうなる」危険性は予知できた。2回にパットンに代打を出して、その裏から2番手を送り込んでも良かった。継投ミスである。 また武藤の後を山崎、ピープルズ、国吉、平田、三嶋とつなぎ、大差ゲームの敗戦処理に、山崎、ピープルズ、三嶋らの勝ちパターンの投手を使ったことも疑問だ。 池田さんは、「投げる投手ときちんとコミュニケーションを取っているかが問題。登板間隔が空いて投げておきたいという投手がいれば、問題がないという投手もいる。そういう意思確認はちゃんとやっていると思うが、当初のブルペンデー用に準備した投手を、そのプラン通りにただ使ったのであれば問題は残るだろう」という意見。 山崎は8月29日のヤクルト戦以来中4日、三嶋は8月27日の広島戦以来中6日の登板間隔が空いていたが、今後の10連戦を考えると違和感の残る起用になったことは確かだ。同じ奇策を使うのであれば、こんな展開でこそ、原監督が阪神戦で見せて波紋を呼んだ「野手の投手起用」を実行すればよかったのではないか。 守備のミスも目立ったがラミレス采配への不信感が集中力の欠如につながっていたとすれば問題は根深い。 「野球にはこういう日もある」がラミレス監督の敗戦談話の決まり文句。リーグ屈指の攻撃力を生かせないまま、これ以上、不可解采配で星を落とし巨人追撃の気運を下げれば、「こういう日もある」ではすまなくなってくる。