解約率わずか3%のサブスクコーヒー「PostCoffee」の下村祐太朗CCOに聞く人気の秘訣
コーヒーのサブスクリプションECを手がけるPOST COFFEEの下村祐太朗CCO(Chief Creative Officer)は、データドリブンにより顧客の好みに合わせたコーヒーの提案、チャートによる味わいや香りの可視化など、先進的な取り組みによって優れた顧客体験を実現している。下村氏に、サブスクで顧客に愛されるECサイト、サービス設計の工夫点を聞いた。
解約率が半分以下に改善。好みに基づく高精度の商品提案とは
■ スペシャリティコーヒーのサブスクを展開 ――ECサイト「PostCoffee」の特長を教えてほしい。
POST COFFEE 下村氏(以下、下村氏):「PostCoffee」は、30万通りの世界中のコーヒーの組み合わせから顧客専用のコーヒーボックスをカスタマイズし、ポストに届けるサブスクリプションサービス、単品購入の大きく2通りに分かれる。
取り扱うコーヒーは「スペシャルティコーヒー」。コーヒーのなかでも品種、生産地などが特定可能で風味や個性が際立ち、高品質なコーヒーを指す。
サブスク会員は毎回異なるコーヒーを受け取り、新たなコーヒーの発見を楽しむことが できるなど、「PostCoffee」は顧客の体験価値を高めることに重点を置いている。意識しているのは、お客さまが毎日使いたくなるようなECサイト作り。味わいたいコーヒーのカスタマイズ性の高さ、サイトのユーザーインターフェース(UI)、ユーザーエクスペリエンス(UX)にもこだわり、ロイヤルティ醸成を図っている。
――管掌する業務は。 下村氏:EC事業の運営、顧客対応、SNSアカウント運用、企画、商品開発まで、ECに関連する業務を広く管掌している。商品開発やデザインでは、お客さまによるレビューを参考に、ユーザー目線を心がけつつも、ニーズの掘り起しを常に考えている。 ■ 顧客の好みに合わせた提案で顧客体験価値アップ
下村氏:顧客の購入履歴や好みに基づくデータドリブンにより、ユーザーは自身の嗜好を把握できる。新たなコーヒーを提案することも可能だ。顧客の嗜好に合わせたコーヒーを提供することで、最大限の顧客体験を創出している。