解約率わずか3%のサブスクコーヒー「PostCoffee」の下村祐太朗CCOに聞く人気の秘訣
下村氏:「欲しいコーヒーがすぐに届く」という体験の提供を追求するためだ。EC販路は、その手段の1つだと考えている。ロースターから買うと、商品が手元に届くまで時間がかかることも多い。香りや味わいについては、たとえば商品詳細ページでは「酸味」「アロマ(香り)」などを可視化し、Webでは伝わりにくい味わいや香りを伝えている。
■ リアル、オンラインの両軸で認知拡大に意欲 ――オフラインの展開や、顧客との今後のタッチポイント創出の計画を教えてほしい。 下村氏:グローバルで31社のコーヒーショップがパートナーとなっており、「PostCoffee」のコーヒーを卸売りしている。また、カフェ業態も手がけており、そこではさまざまなロースターのコーヒーが飲めるようになっている。今後は店舗展開を広げていきたい。これからはリアルの場での認知を広げるような施策を実施したいと考えている。
2024年10月は、一般社団法人日本スペシャルティコーヒー協会が東京ビッグサイトで開催したコーヒー業界最大級の展示会「SCAJ2024」にブースを出店した。いずれは当社が主催して、コーヒーにまつわるイベントを開催したい。いろいろなロースターが集まるコーヒーフェスのようなものが実施できたらと構想している。
オンラインでは、「楽天市場」「Amazon.co.jp」といったECモールにも出店している。ECモールも含めた顧客とのタッチポイントを創出していきたい。サブスクリプションサービスは、海外のお客さまからも引き合いがあるので、サイトの海外対応も視野に入れている。 ――今後の目標値は。 下村氏:スペシャリティコーヒーの市場規模は248億円とされている。「PostCoffee」でも市場シェアをさらに広げて、現在の売上高から10倍の成長を目標にしていきたい。 ◇ ◇ ◇ この連載では、通販・EC業界の発展に貢献する「人」を顕彰する「ネットショップ担当者アワード」(2024年11月20日に第2回授賞式)受賞者にインタビューを実施しています。本記事でとりあげた下村氏がどのような賞を受賞するかは授賞式当日に発表します。授賞式にぜひご参加ください! 参加無料・事前登録制にて、あなたのお申し込みをお待ちしています。