【佐藤ジョアナ玲子のアマゾン旅】アマゾン川流域きっての都会「コンタマナ」で見た夜市
アウトドア旅につきもののメカトラブル発生
マキシーちゃんのカード飲み込まれ事件の翌日、今度はペケペケ号から変な音がするようになりました。加速すると、異常に振動して、たまに金属音のようなものも聞こえるのです。不安なので、次の町「オレヤナ」で修理屋さんに見てもらうことにしました。 カード事件が初めてじゃないように、船外機のトラブルも2度目。前回の船外機トラブルは、スクリューを支えている棒が折れて、外の原っぱで交換をする臨時の青空修理工場が開かれました。オレヤナの修理屋さん曰く、青空修理工場の修理では大事なパーツが欠けていて、そのせいで音がしているのだとか。 たくさん並んでいる金属の筒は、スクリューの棒を通してエンジンに固定するにあたり、支えの役割をしてくれる大事なパーツ。本来であれば、金属の棒の中は、さらに10数個の木の筒で満たされていて、それを緩衝材にスクリューの棒を回転させるのだそうです。ところが、青空修理工場では木の筒なしで棒だけを交換され、最初に買ったときも木の筒は頭とお尻にあるだけで全体には詰まっていませんでした。もう、船外機に関わる人、みんな手抜きばっかり! 「こんな作業は楽勝さ。よし、これでもうブラジルまで行けるぞ。ガハハ!!」 仕事を終えると修理屋さんは自信満々に送り出してくれました。 ◆果たして修理は完璧なのか? あの…。おじさん、ブラジルって、そんなに近くないと思うよ…。 あろうことか、走り始めて10分でまた船外機の棒にトラブル発生。スクリューを接続している棒が、エンジンの芯棒と接続する部分だけパックリ割れて抜けてしまいました。 もう、嘘でしょうーっ!?勘弁してーっ!?まったく、なんでこんな大変な旅を思いついてしまったんだろう。心が折れる。ペケペケ号の棒も折れてるし。通りがかりの舟がオレヤナまで引っ張って帰ってくれました。 2度あることは3度ある。私とマキシーはまさかの故障に、もう笑うしかありません。そして、あっさり帰ってきた私たちを見て修理工のおじさんも大爆笑。いやいや、おじさんは笑っちゃダメでしょう!ブラジルまで行けるんじゃなかったの?(涙) 「俺が詰めた木の筒は完璧だ。君たちの棒は錆びてたからね。丈夫な新しいのと交換しよう。今度こそ大丈夫さ」 確かに、青空修理工場でもらった棒は、中古の古い棒だったなあ。ちなみに問題の棒のパーツ名は、「コラ」。 「交換したから、今度こそ本当の本当に大丈夫のはず」と言われて、念のため確認で触ってみたこのネジ、全然締まっていませんでした。コラ! なんなら、新しい棒に取り付けてくれたスクリューを固定するためのナットも、締まりが緩い。コラ! 「これじゃ抜けちゃうよ」 プンプン怒りを抑えつつ指摘すると、「え?何が抜けるって?いやいや、これが抜けるなんてありえないよ」と言われてしまいましたが、触ってもらうと今度は一転して「あ、こりゃ抜けるね。うん」って。 もう、誰も信用できないよーっ!