腸活にぴったりな海藻は、腸を掃除するほうきのような存在。「腎」を強くし、老化防止にも。わかめを使った韓国スープのレシピを紹介
近年の研究で、脳と腸の密接な関係「脳腸相関」が解明されるなど、腸への関心は高まるばかりです。消化器専門医である江田先生いわく、海藻は腸内細菌に優れた影響を与え、健康効果につながるとのこと。そこで、料理家の井澤さんによる、さまざまな海藻をまるごと使えるレシピ本『腸活のスーパーフード まるごと海藻レシピBOOK』より、一部抜粋してご紹介します。今回は、井澤さんが語る海藻の魅力について。その土地ならではの海藻があるそうで―― 【写真】魚介と合わせた彩り豊かな海藻の郷土食 * * * * * * * ◆井澤さんが好きな海藻の話 みなさんは、海藻についてどのくらい知っていますか? なんとなく体にいい食材だと思っているくらいでしょうか。 海藻はたんぱく質、ミネラル、ビタミン、食物繊維が豊富で、腸をお掃除してくれるほうきのような存在。 腸が整うとセロトニンが増え、やる気がみなぎり、皮膚や肌色、思考にも表れます。中医学では、海藻類などの黒い食材は「腎(じん)」を強くするといわれ、老化防止に必要な食べ物。 足腰が弱くなる、耳が遠くなる、白髪が増えるなどは腎の衰えと捉え、黒い食材がケアします。 そもそも人の体は食べたものでできていて、食べたものが明日の自分を作る。毎日の食事は、未来の健やかな日々のための大切な土台になります。
◆その土地の海藻を求めて 海藻の収穫期は主に春。旬のおいしい海藻はわずかな期間しか出回らないため、春先のスーパー巡りが楽しみ。 産地から海藻を取り寄せたり、国内や海外の旅先でも、その土地の海藻を求めて漁場へ出かけたりして、海藻料理を堪能しています。 お隣の国、韓国でも海藻はよく食べられています。 釜山(プサン)などの海に面した町では、早朝の市場に行くと、採れたての生のりや昆布、わかめなどが新鮮な魚介とともに勢いよくずらりと並んでいます。 料理店に入れば、魚介と合わせた彩り豊かな海藻の郷土食もあり、日本にはない食べ方でいただけるのも楽しい。韓国の方の食に対する健康意識の高さがうかがえます。