「早く終わってほしい」17歳の時、暗闇のなかで「実の父親」から受けた”おぞましい行為”と、すべてを知る母親から届いた「許しがたいLINE」
母から届いた、許しがたいLINEの中身
ろくに赤ん坊を抱かないまま、麻耶さんは退院。母親は麻耶さんをマンションに残し、赤ん坊を抱いてそそくさと自宅へ戻ったという。 「よほど家族に会わせたかったんでしょうね。『あなたは身体を休めていて』というのでダラダラしていたら、夜、母から長文のLINEが届きました」 以下は麻耶さんの承諾を得て、LINEの文面を抜粋したものである。 麻耶ちゃん、本当にお疲れさまでした。 おじいちゃんもおばあちゃんもパパも跡取りの誕生に喜んでいます。 (中略) これで●●家は安泰です。 (中略) これからのことですが、 麻耶ちゃんはそのままひとり暮らしを続けませんか? (中略) おじいちゃんとおばあちゃんは、まだ麻耶ちゃんのことを受け入れられないそうです。 パパと麻耶ちゃんに同じ家にいて欲しくないそうです。 パパもしばらく麻耶ちゃんの顔は見たくないそうです。 (中略) でも、本当に跡取りが生まれたことは喜んでいますよ 麻耶ちゃん、有難う。 後でおじいちゃんから頂いたお金を届けます。 追伸 身勝手なおじいちゃんとおばあちゃんとパパを許してあげてね 文面から終始にじみ出ていたのは、母親の「自分は悪くない」という保身と、父親や祖父母への責任転嫁だった。
LINEで知った母親のウソ
いちばん身勝手な人間は母親だったと摩耶さんは振り返る。 「こんなこと信じられますか? そもそも祖父母は私が父の子どもを妊娠したことを受け入れていなかったんですよ。妊娠がわかってすぐに引っ越しをしたのも、母が私を祖父母から遠ざけるためだったんです。 そりゃあ、そうですよね。普通、そんなおぞましい事実を喜べるはずがないんです。でも、私はあの祖父母のことだから『経緯がどうであれ、跡取りが生まれることに関しては嬉しかったのだろう』と思い込んでいました。父もですが、私が思っていたよりは、彼らがまともな人間だった」 麻耶さんはそのまま高校を中退し、地元を離れた。 「すべてをなかったことにして人生をやり直すためです」 祖父母や父親とは相変わらず没交渉だが、母親からはたまにLINEが届くという。 最近届いたメッセージには、子供を病院に連れていったところ、心身に異常が見つかったという内容が書かれていた。症状の詳細は不明だが、それについて彼女は「いちばんの被害者は子供だと思います」といった。 最後に「後悔していますか」と聞くと、こう答えた。 「後悔なんかしたら、それこそ地獄ですよ」