ドラえもん歌手40周年の思い 山野さと子「みなさんを歌で元気づけたい」
1995年、並木路子さんと「リンゴの唄」を神戸で歌った忘れられない経験
山野さんは阪神・淡路大震災があった1995年、同震災の復興応援歌「リンゴの唄」をリリース。「関西出身ということもあって、私に白羽の矢がたって...被災地を回って一生懸命歌わせていただきました」と写真を見ながら当時を振り返る。 リンゴの唄は1945年に並木路子さんが歌い、日本の戦後のヒット曲第1号となった楽曲となり、国民に勇気と希望を与えた。そして、被災地では、並木路子さんとともに神戸を中心にまわった。 「並木先生と神戸を回り、あれは長田区の体育館だったと思いますが、先生はキーを変えずにそのまま歌っておられました。その歌声に感動をいただいて、見ていた方が涙を流して聞いておられた姿は今も忘れられません」 この被災地訪問も、山野さんの歌手活動に大きな影響を与え「私も並木先生のように、歌でみなさんに勇気と希望を与えられるようになりたい」と意識が芽生えた。
40周年を機に新アルバムでは作詞・作曲にもチャレンジ
今月4日からはアルバムの録音に参加する。「40周年を機に、みなさんを励ませるような笑顔になれるような前向きになれる歌を歌いたいと思い、今度のアルバムは自分で作詞・作曲にもチャレンジしてみました。大変な年になったけど、少しでも元気な歌を届けられるなら、全力でがんばりたい」と意欲を燃やす山野さん。 妹が見つけた雑誌の記事をきっかけに、歌への思いはどんどん強くなり、いまでは様々な形で多くのファンの声援を受け、力強く生きていけるようになった。 40周年記念の年だけでなく、そして50周年に向け、これからも明るい歌を届けながら、日々様々なチャレンジを繰り返し、明るく元気な歌声で、子どもから大人まで多くの人たちの心を和ませてくれることだろう。 □山野さと子(やまの・さとこ)。1963年8月2日、大阪府東大阪市(当時は河内市)生まれ。高校1年生だった1980年、日本コロムビア主催『地球(テラ)へ…』主題歌コンテストでグランプリを獲得。同年9月にテレビ朝日系ドラマ「生徒諸君」のオープニングテーマ「ハーイ!生徒諸君」でデビュー。その後も「とんがり帽子のメモル」「メイプルタウン物語」「ドラえもん」「ピグマリオ」「どきんちょ!ネムリン」「夢見るトッポ・ジージョ」などの主題歌を担当。「あめふりくまのこ」「おめでとうクリスマス」「赤とんぼ」などの童謡も数多くリリースし、これまでに約1300曲のレコーディングを行っている。2021年2月14日には渋谷区総合文化センター大和田 伝承ホールで40周年記念コンサートを行う。LIVE動画視聴も対応、詳細はアスクミュージック公式サイトで。