ドラえもん歌手40周年の思い 山野さと子「みなさんを歌で元気づけたい」
アニソン、童謡などこれまでレコーディングした曲数は約1300曲
ドラえもん歌手40周年の思い 山野さと子「みなさんを歌で元気づけたい」 撮影協力: 下町の小さな一軒家(阿倍野区)
「こんなこといいな、できたらいいな♪」のフレーズで知られる「ドラえもんのうた」や「ハロー!ドラミちゃん」「とんがり帽子のメモル」などのアニメソングで知られる歌手の山野さと子さんは、2020年9月にデビュー40周年を迎えた。新型コロナウイルスの影響でコンサートなども中止や延期が相次ぐ中「みなさんを元気づけられる歌を届けたい」と、弾き語りの動画ライブ配信などを精力的に行う。アニメソングのほか童謡も多くリリースし、これまでレコーディングした曲数は約1300曲。節目の年を迎え、これまでの人生やこれからの目標について話してくれた。 【映像】デビュー40周年を語る山野さと子「ドラえもん」「メイプルタウン物語」「とんがり帽子のメモル」「ハーイ!生徒諸君」など秘話
デビューのきっかけは妹が購読していたアニメ雑誌
大阪府東大阪市出身。歌手になるきっかけは意外な偶然からだった。1980年、妹が購読していたアニメ雑誌に「日本コロムビア主催。アニメ映画『地球(テラ)へ…』主題歌コンテスト参加者募集」という記事があり、受けてみたらと勧められた。 「歌は好きでテレビの視聴者参加番組で歌ったことはあったけど『受けたってどうせ無理やん』とか思いながら、高校時代の記念になると思って応募してみたんです」。後に審査を通過し、最終決戦の会場「東京の中野サンプラザ」で歌うことに。約8000人の応募者の中から集まった11人の1人に選出された。緊張しながらも楽しく歌った結果、グランプリを獲得した。
1曲のつもりがドラマ「生徒諸君」小林亜星作曲の主題歌に大抜擢
当時は大阪府立八尾高校に在学中。休みを利用して東京で映画主題歌のレコーディングも行うも「この1曲やったら終わりかな」という思いを持っていた。 しかし、その後、学園ドラマ「生徒諸君」のオープニング、エンディングテーマが決まり、夏休みなどを利用してレコーディングすることに。「東京へいってスタジオでヘッドホンをして歌って緊張。けど作曲者の小林亜星さんもいらして、やさしくご指導いただき、なんとか乗り越えました」と山野さんは当時を振り返る。 同年9月の放送開始とともにリリースされ、学校でも「あいつが山野か」とほかの生徒が教室に見に来るようになった。「私はおとなしい普通の生徒で『あの子が歌うんや』とみんな驚いていた感じでした」。 その後はスペシャルアニメの歌を2本担当したが「将来は英語を生かせる仕事に就きたい」という思いから大阪女学院短期大学へ進学した。