暴力事件を起こしたマフィはラグビーW杯日本代表に復帰させるべきか?
暴力事件の影響で自粛を余儀なくされていたアマナキ・レレイ・マフィ(29)が16日、国際リーグのスーパーラグビーの試合に出場した。すでにNTTコムではトップリーグの試合に復帰を果たしているが、今回は日本代表強化を支えるサンウルブズの一員としてプレー。東京・秩父宮ラグビー場でのレッズ戦で後半5分から登場し、持ち前の突破力を披露した。 今秋開幕のワールドカップ日本大会出場へ向け、日本代表の戦力アップを期待させた。カムバックの妥当性についての議論も、少しは払しょくできただろうか。もちろん、万難を排して代表復帰が叶った際も留意点はある。 無名の花園大を卒業後にNTTコムと契約するや、スピードとパワーのあるナンバーエイトとして大ブレイク。2015年のワールドカップイングランド大会では、日本代表の秘密兵器として活躍した。そんな通称「フィジカルモンスター」がトラブルを起こしたのは、2018年の夏のことだ。 スーパーラグビーのレベルズの選手としてニュージーランドへ遠征中、食事の場で当時のチームメイトだったロペティ・ティマニと口論になり、暴行を働いた。もともと相手がマフィの逆鱗に触れるような発言をしたとも伝えられるが、いま、本人は「迷惑をかけてすみません」と話すのみ。係争中の事案については、発言を控えている。 裁判期日が再三にわたって延期していること、本人に反省の色が見えたとされることなどから、国内所属先のNTTコムは同年秋にトップリーグでの実戦復帰を許す。しばらく代表候補選出に慎重な構えだった日本ラグビー協会の強化委員会も、今年3月に追加招集を決める。判決が出たら、適宜対応するとのことだ。 かくしてマフィは3月4日、ふたてにわかれて強化している日本代表候補グループのうち、まずラグビーワールドカップトレーニングスコッド(RWCTS)へ合流。翌週からもうひとつの強化グループであるサンウルブズへ移った。 注目のレッズ戦は31―34で敗れた。豪快な突破を繰り出したマフィも、「まだまだ」と謙虚だ。自己採点を問われれば「何点だったと思いますか?」と周りに聞き返し、自ら「1点」と言い直す。 「次は、110点にできるようにしたいです。(試合に出られない時は)悔しい気持ちもあったけど、やはり、チャンスをもらったら(それを活かしたい)と」