全国高校駅伝、女子は神村学園が2連覇目指し戦力充実…男子は大牟田が2000年以来の優勝なるか
京都市で22日に号砲が鳴る全国高校駅伝。九州・山口・沖縄勢で、女子は戦力が充実している神村学園(鹿児島)が2連覇を狙う。男子は11月の全九州高校駅伝を好タイムで制した大牟田(福岡)に期待がかかる。 【写真】全九州の男子で優勝した大牟田のアンカー、村上遵世選手
留学生は最短の3キロ区間しか走れず
昨年は鮮烈な逆転劇で優勝を飾った神村学園。立役者となったケニア出身のカリバ・カロライン選手(当時3年)は、最終5区(5キロ)でトップとの1分20秒差をひっくり返した。ただ、今年から新ルールで男女とも留学生は最短の3キロ区間しか走れなくなった。
「日本人が長い距離に対応しないといけないので、練習で距離を踏んできた」と小倉陽菜主将(3年)。夏合宿では1周3キロのクロスカントリーコースで通常は4周走っていたところを1周追加するなど、持久力強化に努めた。
夏以降、チームは上昇気流に乗る。エース級の瀬戸口凜、野口紗喜音の両選手(いずれも2年)が3000メートルで自己記録を縮め、ケニア出身のムトニ・マーガレット選手(1年)も故障から回復。昨年の優勝タイムよりも3秒速い1時間7分25秒を目標に掲げる。
「勝負できる力はついてきた」
一方、過去5回の優勝経験を誇る大牟田は、全九州で出した2時間3分25秒の記録が今季の都道府県予選と地区大会で全国トップ。2000年を最後に優勝から遠ざかっている中、3年ぶりの出場となった昨年、6位入賞した経験が、今年のチームの自信につながっている。
主力に成長した本田桜二郎選手(2年)と松田祐真主将(3年)が5000メートルで高校ランク上位となる13分台に突入。ほかに野田顕臣選手(3年)ら複数人のインターハイ出場者が名を連ね、選手層も厚い。
優勝候補の筆頭とされる佐久長聖(長野)とは夏に合宿を一緒に行った。連覇を狙う同高の実力の高さは感じているというが、赤池健ヘッドコーチは「勝負できる力はついてきた。ベストの状態で臨めれば面白いレースができると思う」と語る。(渡辺直樹)