セパ格差の理由…なぜセは巨人独走でペナントの灯が消えかけパは優勝争いの熱戦が続いているのか?
ヒーローインタビューに立った下妻は、「ゼロに抑えたら負けることはない。嬉しい勝ち方。ここ最近はいい形で勝てている。どんどん上に上がっていけると思う」と、チームを代表して、そう語った。 新型コロナの影響で日程短縮となった今季のCSは、1位と2位チームだけで争われるが、優勝争いと同時に2位争いも熱を帯びてきた。4位の日ハムも2位のロッテまでは5.5差につけておりCS出場の可能性はある。 ロッテは、今日25日からZOZOマリンでソフトバンクと3連戦、楽天は29日から楽天生命パークでソフトバンクとの3連戦を控えており、この1週間で、また優勝争い、2位争いの構図が大きく動くかもしれない。 だが、一方のセは、独走している巨人のマジック「28」。巨人が全勝、マジック対象チームの阪神が全敗すれば、最短で10月12日にも巨人の優勝が決まる。2位の阪神は8試合、3位の横浜DeNAは9試合、巨人との直接対決を残しているが、よほどの大型連勝を作らない限り、逆転優勝は、ほぼ奇跡に近く、今季のセは、CSがないため、10月は消化試合が増えることが危惧されている。 なぜここまでの「セパ格差」が生まれてしまったのか。 巨人、楽天、西武などでヘッド、戦略、作戦コーチを務めたことのある野球評論家で新潟アルビレックス・ベースボール・クラブ強化アドバイザー兼総合コーチの橋上秀樹氏は、「組織力と監督力の違いがセパのペナントの違いを生んだのではないか」という見方をしている。 「開幕前にセの方が戦力的には拮抗していると見ていた。ヤクルトと中日は戦力的に苦しいが、巨人、阪神、横浜DeNA、広島の4チームは、そう差がなく最後まで優勝争いをすると予想していた。一方のパは、元々戦力の整っていたソフトバンクに加え、楽天がオフに大型補強を行い、昨年優勝した西武の強力打線を考えると、ハッキリとAクラスとBクラスに分かれてしまうのではないかと考えていた。だが、蓋を開けてみるとCSのないセは巨人が独走。CSのあるパは混戦となり面白くなった。何が違ったのか。私は監督力と組織力の違いが大きな原因になったのではないかと見ている」 橋上氏が分析する一つ目の理由は組織力だ。