セパ格差の理由…なぜセは巨人独走でペナントの灯が消えかけパは優勝争いの熱戦が続いているのか?
「セは原監督の采配が際立っている。横浜DeNAのラミレス監督は5年目だが、広島の佐々岡監督、ヤクルトの高津監督は1年目、阪神の矢野監督、中日の与田監督は2年目。14年の監督経験があり川上哲治氏の1066勝を抜いた原監督と比べあまりに経験値が違う。接戦のゲームでは、監督力の差が如実に出ている。阪神が他に勝てても巨人に勝てないのは、その監督力の差、つまり野球の質でありチームに植え付けている意識の差だろう」 セの監督は、リーグ優勝8度の原監督以外で、チームを優勝に導いた監督は一人もいない。監督の経験値の差がイコール、ゲーム差につながったのか。 「パに目を向けると、ソフトバンクの工藤監督、西武の辻監督、日ハムの栗山監督と経験値のある監督がいる。西武は苦労しているが、栗山監督などはチーム力を最大限に引き出している。またロッテの井口監督は3年目だが、勝負勘はありソフトバンクで優勝経験のあるコーチが周囲を固めている。楽天の三木監督は1年目だが、故・野村克也監督の薫陶を受けてきたコーチ経験を生かし、石井GMがしっかりとバックアップし、監督としての経験値の少なさをカバーしている。セとパのペナントの違いを生んだのは、これらの監督力の違いと言えるのかも」 パでは日ハムの栗山監督が最長の9年目でリーグ優勝が2回、ソフトバンクの工藤監督も6年目でリーグ優勝2回、日本一4回、昨年の覇者、西武の辻監督も4年目だが、指導者としての経験は豊富だ。また橋上氏が指摘するようにロッテの鳥越ヘッドは、元ソフトバンクのコーチで勝つ野球を知っている人物。楽天も”ノムラID野球”を知るヤクルトOBでコーチ陣を固めており”野球IQ値”は高い。 もしセがCSを中止にしていなければ阪神、横浜DeNA、中日の2位争いが熾烈になっていたのではあるが…。