Google「AI Overview」の登場でSEOは何が変わった? AIが検索順位に与える影響と今やるべきこと
また、Googleが指定した基準に基づいて構造化されたデータは、Google側の処理的にもインデックス化しやすい。特に大規模なサイトほど、構造化データの恩恵は大きいとされる。
アルゴリズムハックは、もうやめよう
AI Overviewの生成、自然言語処理によるトピックの理解、そしてクロールの判断に至るまで、Googleは検索サービスの舞台裏ですでに多くのAIを活用している。 AIは今なお進化している。ただ最終的には、人の脳へと近づいていくのは間違いない。Googleの検索チームにおけるAI担当者が目指すのも、まさにそこだと木村氏は断言する。 ┌────────── 「人が良いと思うコンテンツ」が今後はどんどん検索順位が上がっていくと思います。SEOに効果があるからといって、1ページが長いコンテンツを作るというようなことは無駄になっていくのではないでしょうか(木村氏) └──────────
最後に木村氏からは、最新の検索動向についても解説された。講演が行われた8月下旬の時点では、2024年8月版のコアアップデート展開がはじまったところだ。1か月程度の期間をかけながら順次適用され、中小規模のサイト、独立したサイトについては、品質次第で評価を上げるとの方針が示されている。
この説明によれば、大手サイトは煽りを食うことが予想される。木村氏が確認したところによると、例えば「新宿 焼肉」の検索ではグルメ情報サイトが上位を独占していたが、やはりアップデート適用後は第6・7位に個別店舗が食い込んだ。“大手優遇”ともされる傾向は、実際に弱まっていると木村氏は分析する。 ┌────────── 大規模サイト同士の争いだと、より大規模サイトが強い傾向にあります。大規模サイトの争いの中に小規模が散りばめられるような結果になっていて、アグリゲーションサイトは下がったものもあります(木村氏) └────────── こうした判定アルゴリズムは、ここ十数年でも見たことがないと木村氏は語る。 ┌────────── ただ何年も前から、Googleのジョン・ミューラー氏は「(検索によって)隠れた宝石を見つけたい」というようなことを発言してはいたんです。小さいサイトのいいコンテンツを上げるように努力したい、と。それがある程度実現したアルゴリズムなのかもしれません(木村氏) └──────────