NASAの火星探査機、引退した「インサイト探査機」を地表で発見
米航空宇宙局(NASA)は現地時間12月16日、火星探査機「Mars Reconnaissance Orbiter(MRO)」が、火星の地表にある「Insight」(インサイト)探査機を発見したと発表した。 Insightは2018年11月に火星に到着し、同惑星の内部構造や地質の進化を調査。火星で初めて地震を検知するなど、大きな業績を残した。そして2022年12月には、正式に運用が終了した。 火星を周回するMROは、2023年10月末にInsightの姿を捉えた。Insightの太陽電池パネルは火星表面と同じ赤茶色の塵に覆われており、NASAのジェット推進研究所(JPL)は塵の蓄積量を推定することで、今後のミッションに役立つとしている。 「地表にどれだけの塵が堆積するか、また風や塵旋風によってどれくらい除去されるかを観測することで、火星の風や塵のサイクル、その他の地形形成プロセスについてさらに理解が深まる」と、NASAは声明にて述べている。
塚本直樹