「高校でずっと1位」なのに、現役でまさかの「東大不合格」…彼が抱き続けた東大への未練
信じられない心境のまま東大に入った山﨑さんでしたが、大学に入ってからは、望んでいた大学生活を送れたようです。在学中にはフジテレビ系列『さんまの東大方程式』に出演。テレビに出る目標も叶えられた山﨑さんは、東大に入って「自分の世界の狭さに気づかされた」と語ります。 「東大の魅力は、いろんな地域から、さまざまな経験をした人が集まってくるところです。自分の知らない世界の話をたくさん聞くことができ、視野が広がりました。たとえば、高校時代から起業していた人や、アメリカの大学に進学する人から体験談を聞いて、未知の世界を知り、刺激を受けました」
■心の中のモヤモヤがなくなった また山﨑さんによると、超難関私立進学校から東大に合格した人は、勉強1本だった人はほとんどいないそうで、部活や課外活動と並行して受験勉強していたそうです。これまで知らなかった世界を自分の眼で見られたことで、視野が広がったと振り返る山﨑さん。 東大での学生生活を楽しむ傍らで、東大に進学した後も横浜国立大学で所属していたサークルに顔を出し、横国の友達とも仲良くすることができました。
そんな彼に改めて浪人してよかったことを聞くと「心の中のモヤモヤがなくなったこと」、浪人して変わったことについては「精神面が大人になったこと」と答えてくれました。 「今、自分は心残りになっていた東大に再び挑戦することができて、心の中のモヤモヤがない状態で生活を送ることができていると思います。 浪人してよかったことは、合格できたこと以外にはあまり思い浮かばないのですが、強いて言えば、文系と理系というまったく違う分野の勉強ができたことです。僕の場合どちらも経験したので、文系はこうだった・理系はこうだったと自分の経験ベースで考えられるようになったのは大きいと思います。あとは、ありがたい経験をさせてくれた家族への感謝が強くなりました」
山﨑さんは東大を4年で卒業し、現在は大手IT企業で働いています。最後にいま、自身の浪人の経験や、浪人をすることに対してどう思っているのかを聞いてみました。 「社会に出たら浪人というのはあまり関係ないと思います。新卒の方でも4年間通ってすぐ就職する人だけじゃなく、1年間留学していた、旅をしていたというようにいろんな経験をしている人がいるので、学生のときのわずかな遅れはあまり気になりませんし、恥ずべきことではありません」