49歳の夫が子供を望んでも…15歳年下妻がひそかに避妊をしていた理由
「これは離婚だ」
すぐに報告書を作成して、月曜日の朝、恭史さんに提出すると「これは離婚だ」と即答。弁護士に電話し「この日のうちに叩き出してやる」と、妻が住む家を手配。不動産会社の人に「家賃8万円くらいで、初期費用と3ヵ月分の家賃は俺が払う」と言っていたので、私が驚くと「当たり前でしょ。男の責任ですよ」とさっぱりした顔で言っていました。 その夜、恭史さんから「妻は嫌だと泣いていましたが、証拠を見せたら観念して、離婚届に判を押しました」と連絡がありました。
子供を育てる自信がない
妻に最後だから真実を聞かせて欲しいというと、「元々、子供は望んでなかった」と言ったそうです。 妻は「子供は可愛いとは思うけれど、女が育児の負担も責任も負うので育てる自信がない。そもそも、私のことも若くて可愛いとしかほめたことのないあなたは、私が若くなくなったら私を捨てるに違いない。また社会的に迫害されて、貧乏になる未来が見えている」と言っていたそうです。そこには、貧しく生まれ育った中で、社会を信用できずにいる状況が見えてきます。恭史さんがお金を払って支えてきたことも、「ありがたいけど、若くて可愛いからお金を出してくれて、若くなったら見放される」と感じていたようです。 妻が妊娠しなかったのは、低用量ピルを飲んでいたから。 「子供は可愛いし、欲しい。でも育てる自信がなく、責任も負いたくない、ってどっちなんだと思いますよ。でも、離婚してさっぱりしました。思えば嫁は全て俺にぶら下がっていた。どんどんババアになるのに、いい思いをさせてやっていたんだ。それに対する感謝もないってどういうことか」
「若くてそこそこ可愛い庇護すべき存在」
恭史さんとすれば、ここまでお金も出して支えてやったのにと煮えたぎるような思いがあるのでしょう。それでも3カ月は住むところを用意するという優しさもあります。ただ、妻が妊娠を避けていたのは、恭史さんの態度にもあったのではないかと考えてしまいました。恭史さんは15歳年下の妻をずっと「若くてそこそこ可愛いだけの庇護すべき存在」としか捉えていなかったのでしょう。それゆえの優しさでは、対等な関係を構築しにくいです。 子供を産めば、忙しくて身なりを構えなくなることもあるでしょう。育児をしていたらきっと、「可愛いだけの存在」ですらなくなってしまう。妻の中にはそうなった時の恐怖心のようなものがあったのではないでしょうか。そして安心できる同世代の男性との気軽な恋愛に走ってしまったのかもしれません。 「若くて可愛いから」という条件だけで結婚したのだと感じている妻が、夫との間に子供を産もうと思える環境になかったし、その不安を話せる関係性にもなかった。それが今回の妻の行動の理由にあったようです。妊娠・出産・育児の過程は、ハードな面も多くあります。妊娠の前にその不安について話すことすらできなかったら、いわんや一緒に子育てをするのは難しいことでしょう。