息子が「発達外来」に行くことをためらう夫に妻がかけた言葉とは? わが子が「DCD」と診断されたママ漫画家に聞く
私の両親からは「大げさだ」「今は、何でもかんでも障害にしてしまう」と言われてしまいましたね。でも、私の著書を読んでくれた後は、泣きながら「頑張ったんだね…‥」と言ってくれて、今では応援してくれています。 ――パートナーが診断に乗り気でないケースは、結構あると聞きます。 調べると色んな情報が入ってきますよね。その結果、診断を受けるのが不安になってしまうのも、すごく分かります。私の本の読者さんからも、「夫から、病院なんかかからなくていいよって言われて困っている」と相談されたことがあります。私は夫に「何もなかったらそれでいいんだから、ひとまず行ってみよう」と実際に言ったので、そう言ってみてはどうですか?とお伝えしました。診断がつけば、次にやるべきことがわかって、1歩踏み出すことができるので、様子見で悩んでしまうより、動いたほうがいいかなと考えていました。 ――著書を読ませてもらって、つらいことがありつつも、明るく乗り切られている様子が素敵だなと思いました。子育てで大切にされてきたことはありますか。 子育てだけでなく私自身も大切にしているのは、やっぱり「ユーモア」です。息子とも「何でもおもしろく笑いとばせるようにしたいね」と、話しています。障害があるために、どうにもならないことは確かにたくさんありますが、「もう、しょうがないなー」って笑って、お互いに「ハハハ」と乗り越えられたらいいなって。診断がつく前の3年生のときは、もうダメかもしれない……って、お互いユーモアも忘れて、しょんぼりしていたんですけど、DCDを知り、自分たちなりに試行錯誤して考え方を変えたことで、ユーモアが再び戻ってきてくれました。今は、ユーモア全開の毎日です。 (文/柳澤聖子) ※前編<「極度の運動オンチ」だと思っていたら“発達性協調運動障害”だった 診断に辿り着くまでの小学生息子と母の苦悩>から続く
柳澤聖子