大阪府・吉村知事が定例会見6月24日(全文4完)大阪モデルは政治判断を伴う基準
大阪モデル運用変更に対する山中教授の指摘をどう思うか
読売新聞:読売新聞です。大阪モデルのことについて、ちょっと昔の話なんですけれども、過去に運用を一部変更した際に、京都大学の山中教授のほうがホームページで、科学でこれをすると信頼性が揺らぎますと、大阪府の対策が科学から政治に移ったことを意味しますということをおっしゃっておられて、この指摘についてどう思われるかというのが1つと。あと山中教授とはワクチンの関係でも日頃から会われる機会あると思うんですが、直接、知事の意図、こういう意図でこういう運用を変えたんですというような説明をされたとか、もしあれば教えていただければと思います。 吉村:いや、山中先生はやっぱり科学者でいらっしゃいますので、科学を中心に判断をされるというのはそのとおりだと思います。1点、ただ、大阪モデルというのはいろんな専門家の意見を聞いて、基準は定めますが、そのものが科学ではありません。やっぱりこれは政治判断を伴う基準です。何かそこに科学的根拠があるのかと言われれば科学的根拠はないです。 これは朝野先生もおっしゃってました。基準を作ってリスクを共有するためにやるっていうのは大事なことだけども、じゃあそこに科学的基準、科学的根拠があるのかというと、いろんな、さっき言った数値モデルとかやって基準を作っていくわけですけど、山中先生が想定される科学とはちょっと違うと思います。真理としての科学。山中先生はそこを追究されて、iPS細胞もそうですし、人間の主観がなかなか入らない、いわゆる真理としての科学というのを常に追究されておられてノーベル賞も受賞されたすごい方なので、そういった視点があるんだろうとは思います。大阪モデルも何か一定の方程式のようなものではありませんから、科学そのものではないというところに1つの誤解というか、そういうものがあるんだろうと僕は思っています。 ですので、あえて報道に、いや、これは科学そのものではないので批判するのはやめてくだいよとかは、僕は山中先生には言ってないです。僕はそう考えてますし、特にそこは反論するようなことでもないのかなと思ってます。山中先生とはもちろん協定も結びましたし、それ以外でも、個人的にも僕は親しいので、マラソンでもそうですし、もともと大阪府民で大阪市民で、大阪城公園で会ったりもしてますから、親しいので言おうと思えばそれは言えるんですけど、あえて僕は、それが科学、大阪モデルがイコール科学だとは思ってないので、そこの前提のお互いの認識にちょっと違いがあるから、あえて前回お会いしたときにもそんな特には、違いますよとか、そういうのは言ってはないです。