再炎上!なぜ秀岳館は問題をすり替えようとするのか…暴力行為コーチが書類送検&流出した“暴言”音声テープを監督が認める
さらにサッカー部の公式ツイッターと同インスタグラム(@syugakukanfc)が急きょ非公開となり、YouTubeの公式チャンネルを含めて、これまでの投稿もすべて削除された。 一連の状況を踏まえた学校側はゴールデンウィーク明けの5月10日に、警察の協力を得ながら生徒たちへのSNS講習会を実施する予定だと報じられた。 25日朝に日本テレビ系の情報番組「スッキリ」に緊急スタジオ生出演し、一連の騒動に「責任はすべてわれわれ大人にあります」と涙ながらに頭を下げた段原監督は、校長補佐も務める立場から再発防止策に関してこう言及していた。 「ガバナンスやコンプライアンスと呼ばれる視点から、私を含めた指導者の研修プログラムを組みます。それから生徒たちに対しては、いわゆるネットリテラシーの再教育などを研修させるために、準備に入っているところです」 さっそく一夜明けて、特に生徒たちへの研修がSNS講習会として具体的になった。しかし、今回の問題の根幹は生徒のネットリテラシー、すなわちインターネット上の情報や事象を正しく理解し、その上で適切に判断できる能力の有無にあるのだろうか。 動画を投稿した部員は段原監督へ相談することも考えながら、最終的に「感情的になってしまった」と、公式ツイッターとインスタグラムで22日夕方に公開した謝罪動画で明かしている。しかし、寮内で公然と暴行が加えられているサッカー部の実情を、閉鎖された空間から外部へ伝える手段として、SNSを選んだのは正解だった。 暴行を受けた部員は被害届を提出していない。むしろ、コーチをばかにした自分に非があったと謝罪動画で頭を下げた。それでも警察が刑事事件として捜査に動き、検察側が起訴するのか、あるいは不起訴とするのかは別として書類送検された。 これが段原監督をはじめとする学校側へ相談していたらどうなっていたか。騒動の渦中で加害者呼ばわりされる、本末転倒と言える歪な状況を考えれば、学校やサッカー部の体裁を守るためにも、おそらくは表沙汰にはならずに隠蔽されたはずだ。 つまり、ネット空間の実情をしっかりと踏まえ、自分たちを守るために利用したのは生徒の側となる。段原監督の音声を録音し、フォロワー数が42万人を超えるインフルエンサーへ流出させたのも然り。いまさらネットリテラシーうんぬんは必要ない。 むしろ、暴行が加えられる動画の投稿自体がダメだったと、問題を子どもたちのネットリテラシーにすり替えようとしている学校側の思惑すら伝わってくる。深い問題を抱え、すぐにでも講習を受けるべきなのは、仮にも教育に携わる大人たちとなる。 例えば段原監督は「スッキリ」のなかで、内部告発した部員たちに矛先が向けられてはいけない、とするMCの加藤浩次の問いに「同感でございます」と同意した。しかし、その時点ですでに当該部員たちへ恫喝まがいの言葉を浴びせていた。 説明責任を果たすべきだ、との声が絶えない状況でわざわざ上京し、日本テレビの、しかも情報番組に生出演した段原監督の不可解な行動も、音声データの一件を学校側が認めたいまでは隠蔽とも、あるいは保身が目的だったと映ってしまう。