後継者不足が深刻な一方、新展開を仕掛ける女性社長も。大阪・箕面名物「もみじの天ぷら」、食べ比べてみた
◆もみじの天ぷら食べたことある?紅葉が見頃の箕面へ
大阪・箕面と言えば何を思い浮かべますか?(テレビCM「箕面~温泉 スパァーガーデンッ♪」のサウンドロゴを歌ってしまう人は、昭和世代確定!)。そんな箕面市にある「箕面国定公園」の紅葉が、例年より遅い見頃を迎えようとしている。 【写真】かわいい!もみじソフトクリーム 箕面での紅葉狩りに欠かせないのが、銘菓「もみじの天ぷら」。編集会議中に「実は食べたことがない」というスタッフが複数いることが発覚。それを受け、箕面名物「もみじの天ぷら」を調査すべく、現地に急行した。 まずお話を聞いたのは「箕面市観光協会」。もみじの天ぷらの発祥について「約1300年前に、箕面山で修業していた役行者が、滝ともみじの美しさを賞賛して、自然の風味を生かした天ぷらを作り、修験道場を訪れる旅人に提供したのが始まりとされています。現在は、阪急箕面駅から箕面大滝に向かう道中に10店舗ほどもみじの天ぷらを提供している店がありますよ」とのこと。いきなり1300年! そんな歴史があることに驚いた。
◆今は外国人からも大人気、1シーズン10万枚以上揚げている!?
続いて、もみじの天ぷらの「元祖」と言われている老舗「みのおこうえん桃太郎」の奥野さんにお話を聞いた。やはり紅葉の季節とあり、次々と店の前に足を止める人たちの姿が。海外の人も多く、「昔ははじめて食べた!って驚く人も多かったけど、今では海外でもネットとかで結構紹介されているみたいで『コレね』って感じで来店する人も多い」とのこと。 天ぷらを揚げている奥野さんの手元を覗いてみると、黄色い葉が並んでいる。「公園内でみられるイロハモミジやヤマモミジとは別の、天ぷらにする食用で栽培している『一行寺楓』を使用していて、秋の終わりに自分たちの畑で1年分を収穫しています。秋の紅葉シーズンと、収穫の時期が重なるから、今はとにかく忙しいです」。 その収穫した葉を、1年間塩漬けにして殺菌し、それをさらに油で揚げてもみじの天ぷらになるそうだ。こんなにもみじに囲まれた場所だが、提供している葉は食用のもみじを別途栽培していたということに驚き。ちなみに、1年で10万枚以上は揚げているんだとか。