後継者不足が深刻な一方、新展開を仕掛ける女性社長も。大阪・箕面名物「もみじの天ぷら」、食べ比べてみた
久國さんにこうした新たな商品開発のモチベーションをたずねると、「伝統を守るために、新しいことに挑戦していくことが大事。うちがいろいろな味を開発してはじめて売り始めたとき、『伝統銘菓なのに』と当初は周りから良く思われてなかったみたい。とはいえ、誰からも求められなくなると、もみじの天ぷらは完全に終わってしまうという危機感があります。新たなフレーバーは目新しいだけではなく、素材にもこだわりました。例えば黒糖は徳之島のものを使用し、おいしさを追求しています」と答えてくれた。 「お客さんからの『こんなの食べたい』という意見も受け、新たな商品の試作を作ることもあります。『アレルギーの孫に、この味を食べさせたい』というお客様の声から、次は米粉のもみじの天ぷらにトライしたいという風に考えていて。ただ今は本当に忙しいので、落ち着いたら実現させたいですね」。これからも久國さんの新しいチャレンジは続いていく。
◆いざ、もみじの天ぷらを実食!食べ比べ
現地取材を終え、「桃太郎」と「久國紅仙堂」のもみじの天ぷらを編集部に持ち帰った。初めて食べるスタッフから「ほんのり甘くて、さくさくした食感がかりんとうや、沖縄のサーターアンダギーなどに似ている! もみじ感はちょっとだけ、感じるかな・・・」「食べたことないけど、なんか懐かしい味」「全然食感とか味は違うけど、もみじが和食の天ぷらの海苔とか、大葉みたいな役割?」などの意見が。 そして「2つのお店の天ぷらを食べ比べると、食感も味付けも結構ちがう」とのこと。せっかくの紅葉シーズン、箕面に行くならもみじの天ぷら食べ比べを楽しんでみては? 箕面公園のもみじ祭りは12月1日まで開催。