自分の強みを把握し、セルフブランディングで市場価値を高める秘訣
最近、よく耳にする「セルフブランディング」というワード。「自分の強みをブランドとして確立する」と言われても、自分がブランドにできるほどの強みなんてあるのかと悩む人も少なくないのではないでしょうか。 プレゼンの神として知られる澤円さんに聞いてみたところ、案外身近にあることでできることがあるそうです。そこで今回は、自分の方向性が見えて、毎日がちょっとワクワクしてくるという澤さん流秘訣を皆さんに伝授します。
そもそもセルフブランディングとは
セルフブランディングを端的に言えば、「自分はこうなれたら幸せ」=「自分のブランド」という定義を一致させることで、幸せな情報が入ってきやすくなる、ということです。 では、「自分のブランドって何だ?」という話ですが、それに気づくのに効果的なのが他者の視点。よく「自分探しの旅」っていうでしょう。あれは頭の上にメガネを置いたまま、「メガネ、メガネ……」って探しているようなものなのです。 自分のことは、案外自分では見えていないもの。自分にしかわからない良さもあるかもしれませんが、人からのフィードバックで気づかされることは、社会を生きていく上での強みにもなりやすいわけです。 ◆あなたのブランドとなる可能性のあるものは? そこで、お勧めしているのが、人から「ありがとう」って言われる回数が多いことは何か、改めて考えてみること。それがあなたのブランドとなる可能性が高いのです。 何でもいいんですよ。「急な頼み事も、チャチャっと対応してくれる」「面倒だと言われがちな経費精算が得意」「Excelのシートをまとめるのが速い」「あなたがいると場がなごむとか」など。もっと簡単なことでいうと、「挨拶の仕方が清々しくて褒められる」とかでも。 その「ありがとう」って言われることが、自分にとって望ましいものであるなら、それを自分の「ブランド」にして強固にしていけばいいのです。それが「ブランディング」ということ。別に特別なことじゃなくて構いません。 例えば、Microsoft 365のマイページという機能やGoogleのアカウントに付随情報で自己紹介を書いてみると、検索に引っかかりますよね。誰かが見つけてくれるというのは、その時点でブランディングが強固になるわけです。そうやって一つ一つ試しながら進んでいけばいいのです。 ◆セルフブランディングに注意点はある? そうやって進めているうちに、何か無理やストレスを感じるとしたら、それは「ありがとう」って言われることでも、自分にとってはあまりうれしくないことなのかもしれません。やりたくないことで、自分のタグが一度ついてしまうと、なかなかそこから抜け出せなくなるからです。 わかりやすい例でいうと、ハリウッド俳優のハリソン・フォード。彼は本来、演技派路線を目指して、演技派俳優としてブランディングしたかったのに、若い頃に『スター・ウォーズ』で演じたハン・ソロ役が当たりすぎたため、アクションスター路線を歩むことを余儀なくされた。これは、セルフブランディングで結構よくある注意点です。