自分の強みを把握し、セルフブランディングで市場価値を高める秘訣
セルフブランディングで見返りを求めない
何にゆとりがあるのか、わかったら、自分の中に溜め込まず、そのゆとりで周りの人に何ができるか、考えてみましょう。何かを常に発信していると、自ずとそのリターンが返ってくるようになります。何かを発信することで、周りも発信を返してくれるようになり、楽しい循環が生まれます。 その時に大事なのが、見返りを求めないこと。ギブ・アンド・テイクを前提にする考え方も否定はしませんが、他者に貢献するっていう思いに、自分へのリターンありきの考えが混ざると、ギブの質が下がってしまうことが多いからです。 自分が周囲にギブできるものは何か。それを考える時、さっきの3要素を思い出してください。自分にゆとりがあるものは何か。リターンを考えず、自分にゆとりがあることで、他者に貢献する。そうやってギブしていくことで生まれる好循環を味わうと、その楽しさが癖になってやめられなくなります。
澤さんのセルフブランディングとは?
僕の場合は、好奇心のあることに馬鹿正直に、自分が諦めたくないこと、負けたくないことに愚直に、ひたすら「時間」を使いました。若い頃は「お金」はないけど、「時間」はありましたから。 「体力」については、30代の前半に、狂ったように空手にはまりまして(笑)。土日まで道場に出かけて、そのおかげでついた「体力」で、今もなんとかやれています。だから、「時間」少しの「お金」で「体力」を作っていった感じですね。 エンジニアとしてスタートしましたが、文系出身でテクノロジー音痴だったこともあり、「体力」を元手に、仕事にかけられる「時間」を作っていきました。 「お金」をかけてパソコンを買ったら、他の人の倍以上、時間をかけて取り組みました。得意じゃないから、一般的なエンジニアの30%くらいしかできないんですよ。でも、その30%はしっかり身につけようと思いました。 先程の「ありがとう」の話で言えば、僕はプレゼンテーションやマネジメント、セキュリティの分野で一応、タグがついているわけですが、そこにプラスする「ブランド」として、周りの人たちのおかげで、「あいつは話が面白い」と思ってもらえたんです。 すると、「プレゼン×それを面白く話す人」とか「セキュリティ×それを面白く話す人」という評価を受けるようになりました。僕よりセキュリティに詳しい人はいると思いますが、僕のところにお話をいただけるようになっていて。独立して3年ですけど、営業ってしたことないんですよ。 ただ、その間、何をしたかと言われれば、目の前の仕事を一生懸命やってきただけ。ブランディングするために何かをしたわけではないので、自分のやりたいことで、なおかつ仕事として成立することを必死にやっていくと、セルフブランディングというのは、それで自動的に確立することなんだと思います。