「一日三食規則正しくご飯を食べる」は逆にNG!?人生100年時代を元気に長生きするための食習慣とは
人生100年時代と言われるようになった現在ですが、健康に長生きするのと不健康に長生きするのでは大違い!できるかぎり元気なまま、歳をとっていきたいですよね。そこで今回は、総合内科医・秋津壽男医師の著書『100歳でも元気なのはどっち?長生きする人・しない人の習慣』(あさ出版)から、健康に長生きする食習慣のヒントを少しだけお届けします。 ◇ ◇ ◇
「一日三食、時間を守って食べる」 「お腹がすいたら食べる」 長生きする習慣はどっち?
「最近、少し太ってきた」「そろそろ本格的にダイエットしないと……」 皆さんの中にも、肥満が気になる人は多いのではないでしょうか。 肥満に関わる病気には、脂質異常症、高血圧、高血糖を三大症状とするメタボリックシンドロームのほか、それらが誘発する糖尿病、腎臓病、動脈硬化などがあります。 さらに、肥満が引き金となって起こる脳梗塞や脳出血、心筋梗塞、狭心症、高尿酸血症、痛風、脂肪肝、すい炎なども挙げられ、肥満が深刻な病気に直結するということが分かっています。 それでは、肥満を予防・改善するには次のどちらの食習慣が良いでしょうか? 1、一日三食を朝昼晩、毎日決まった時間に食べる 2、時間は決めずに、お腹がすいたときに食べる これは、野生の動物を見てみるとはっきり分かります。 肥満の野生動物はいません。彼らのほとんどは、朝昼晩と食事の時間を決めるようなことはせず、空腹になるまで餌を食べません。脳から「食行動をとれ」という指令が出るのは、体内で消費されたエネルギーを食べ物で補う必要があるときだけです。 そして、適度な量を食べ終われば、彼らは食事をきっぱりとやめてしまいます。人間のように、お昼の時間が来たから食べようとか、満腹だけれどもったいないから食べきろうといったことはありません。 つまり大切なのは、空腹感を覚えたときに食べ、空腹感が治まれば食べるのをやめる、という食習慣です。 これを実践できれば、各人にとっての適切な体型は維持され健康が保たれます。一日三食を義務のようにして食べないほうがいいと言えます。ただし、激しい運動をする人であれば大量のエネルギーが必要ですし、胃腸の消化機能が衰えている人であれば一日四~五回に分けて食事をとる必要があります。 ■「16時間ダイエット」のおすすめ 「16時間ダイエット」というダイエット法がありますが、これは、一日に何回食べるのが正解かというよりも、「16時間は何も食べない」ことがポイントです。一日16時間何も口にしなければ、自然な空腹感を呼び起こすことになります。空腹感があると、胃腸がスタンバイされている状態で、体に必要な分だけを食べることになるので、消化不良にならず、便通も良くなります。重要なのは、一日に何食食べるかよりも、一日のエネルギー消費量を知って、それを満たしつつ、胃腸に負担をかけない時間を確保することです。 ■POINT■ 一日三食を規則的に食べるより、空腹感のあるときに食べるほうがいい。16時間ダイエットも効果的だが、自分にとって一日に必要なエネルギー量を知ることが重要。