夫は見栄っ張りです。義姉や義妹の子に10万円もお年玉をあげているのを止めたら“余計なひと言”を言いました。どうすればいいですか?
親族間の交流が増えるお正月。親戚の子どもにお年玉を用意している人も少なくないでしょう。しかし、その金額をめぐって夫婦間でトラブルになることも。夫が見栄っ張りだという40代女性は、夫側の甥や姪に度が過ぎる金額のお年玉を渡すことに、毎年頭を悩ませていました。そこで、家計から出したくないことを伝えたところ、夫から思わぬ反撃にあったそう。夫婦カウンセラーの原嶋めぐみさんがアドバイスします。 【画像】お年玉の相場は? 年齢ごとの金額一覧 ◇ ◇ ◇
子ども4人に対し10万円のお年玉を渡す夫
京都府在住の風間美羽さん(仮名・40代)には、毎年お正月になると、頭を抱える出来事があるといいます。 「夫がすごく見栄っ張りで、甥や姪にお年玉を気前良くばらまいてしまうんです。一昨年は、小学生に1万円、中学生2人に2万円ずつ、高校生にはなんと5万円。合計10万円も渡してしまいました」 美羽さん夫婦には子どもがいません。共働きのため、毎月30万円ずつ家計に入れ、やりくりをしているといいます。 夫は三人きょうだいの真ん中で、美羽さんからすると、甥と姪は義姉と義妹の子です。お年玉だけでなく、入学などのお祝い事から誕生日、クリスマスプレゼントまで、何かとお金を出すばかり。そこで美羽さんは、夫に対し声を上げました。 「これまでお年玉は家計から出していたのですが、昨年、意を決して『自分のおこづかいから出して』と伝えたんです」 すると、夫は手のひらを返したように減額したそう。高校生は5000円、中学生は各3000円、小学生は1000円になりました。 「見栄っ張りな夫が、義姉と義妹に『もっとあげたかったのに、妻がうるさいから今年から金額を減らしたんだ』と余計なひと言を言ったせいもあり、『今年はちゃんとしてよね!』『子どもたちをがっかりさせないで!』と、私宛に苦情の連絡がたくさん来ています……」
たとえ子どもであっても説明することが大切
将来に対する不安もあるなか、夫婦の貯金を蓄えたいと思っている美羽さん。子どもっぽい報復をしてきた夫に対して、信頼の気持ちが薄れてしまったといいます。今後どのように対応すればいいのか、夫婦カウンセラーの原嶋さんにお聞きしました。 「まずは、夫としっかりとした話し合いの場を持ちましょう。なぜその金額を与えようと思ったのか、家計から出さなくなったとたんに金額を下げた理由はなんなのか。疑問に思うことをすべてメモにまとめておき、丁寧に聞き取ってみてください」 そのうえで、夫の気持ちに寄り添った声かけをすることが大切だとアドバイスします。 「『あなたの気持ちはよくわかった。でも、私たちの未来も大切にしたい。だから、これからは私たちにできる範囲でサポートしていこうよ』と声をかけてあげるといいでしょう」 また、義姉妹に対して今後の夫婦の方針を説明することも大切ですが、同時に甥や姪にもフォローを行う必要性を指摘します。 「甥や姪に、これまでが“渡しすぎ”であったことを謝罪しましょう。そのうえで、自分たちの将来のことを考えて一般的な相場に戻したことを、たとえ幼い子どもであってもきちんと伝えるべきです。『大人ならお金を持っていて当たり前』と考えてしまっている子どもは少なくありませんが、これは大人が収入と支出についてきちんと説明しないから。お金には限りがあることや、将来のために貯蓄する必要があることを教えてあげるのも、大人の役目ですよ」
和栗 恵