トマトを食べるなら「朝」が正解!? いま注目の「時間栄養学」を医師が解説
夕食後の「日本茶」は血糖値スパイクに効果アリ
ポリフェノールは、植物が光合成によって生成する「抗酸化物質」のことです。糖質の吸収を和らげて血糖値を上げにくくする作用があります。 この効果は朝食後よりも、夕食後のお茶で顕著に現われます。高濃度のカテキンが含まれている高カテキン茶は、夕食後の「血糖値スパイク」の予防に有効です。 「血糖値スパイク」とは、食後に血糖値が急上昇し、短時間で急降下を起こす現象のこと。脳梗塞や心筋梗塞、がんや認知症のリスクを増大させますので、食事習慣で予防することが大切です。 とはいえ、お茶にはカフェインも含まれています。睡眠への影響を考えて夕食後のお茶は、カフェインが少なめなものを選びましょう。
「朝の柑橘類の香り」は、やせる手伝いをしてくれる!?
朝の柑橘類の香りには、自律神経に作用して体温を上げ、体調を整える働きがあります。香りの成分「リモネン」が、脂肪組織に分布する交感神経の活動を高めて体を温めてくれます。体が温まることで脂肪の分解が促進され、食欲を抑える効果もありますので、ダイエット食品としても人気があるようです。 本文は『大切なのは「いつ食べるか」でした。』(三笠書房)より一部抜粋・編集・追記しています。 画像提供:Adobe Stock
書籍紹介
『大切なのは「いつ食べるか」でした。』(三笠書房)
糖質制限など食べものに気をつけているのに全然やせない! 「健康にいいもの」を食べているのに効果が出ない…… それは、食事の「内容」ではなく、「いつ食べるか」が間違っていたからかもしれません! ノーベル賞受賞で注目を集めた「体内時計」。 そして、その「体内時計」に合った食事をとることに着目した「時間栄養学」。 本書では、時間栄養学の観点から、「食べる時間で健康が決まるワケ」「肥満、高血圧、高血糖を予防・改善する食べもの・食べ方」等を、わかりやすく解説。 □骨粗しょう症対策のヨーグルトは「いつ」とる? □血糖値が気になる人も「朝食に米を食べたほうがいい」のはなぜ? □「食後のお茶」が発揮するものすごい効果とは? □納豆と牛乳は、朝と夜で「役割」が違っていた!? … 「いつ食べるか」を意識した「時間栄養学」で、あなたはもっとラクに、健康で長生きできる!