「ドラッグと貧困の“罠”の中で…」HIPHOPの“トラップ”、意外に知らない歴史をSGDが解説!
HIPHOPシーンやその歴史に精通するShotGunDandy(ショットガンダンディ)さん。 ▶︎すべての写真を見る 前回はP. ディディの逮捕騒動を解説してもらったが、今回はHIPHOPのジャンルのひとつ、“トラップ”についてその歴史とともに語ってもらおう。
皆さんいかがお過ごしでしょうか? ShotGunDandy参上です! 今回は世界で最も主流になったHIPHOPのサブジャンルである「Trap(トラップ)」についてお話します。トラップとは何かについてももちろん説明しますが、トラップがもともとどういう音楽だったのか、その起源にも触れていこうと思います。
HIPHOPの中で現在主流なのが「トラップ」
現代で最も世界的に聴かれている音楽ジャンルが何かわかりますか? そう、HIPHOPなのです。これは2017年に楽曲のセールスなどのデータを集めたニールセンによって「HIPHOPがRockを超えて最も聴かれているジャンルである」と正式に発表しました。 そんなHIPHOPにも「ブームバップ」や「ドリル」など、さまざまなサブジャンルが存在してますが、その中でも現在いちばん主流になのがトラップなのです。 特に20代~30代の若い世代では「HIPHOP=トラップ」という感覚を持っている人が多いかもしれません。今、音楽配信サービスで「おすすめHIPHOP」的なプレイリストをクリックすると、高い確率でトラップ系の曲が流れることでしょう。 世界的に主流となっていることがわかる例として、いくつかアーティストを紹介します。まず今いちばんアメリカで売れっ子といっても過言ではないプロデューサーがメトロ・ブーミン(Metro Boomin)。2024年3月にフューチャー(Future)という人気ラッパーとのコラボアルバム「We Don’t Trust You」がリリースされたのでぜひお聴きください。
日本でのトラップはどうだったのか? 2010年頃から徐々に火が付き、Lil YukichiやKOHH、BAD HOPなどの功績によって一気にトラップの人気が爆発。現在では日本のHIPHOPシーンでもいちばん売れる主流のスタイルになっております。