【いつかは、PRINCESS】国内に存在する船の中で、最高級 メガクルーザー 85フィート 16億円「PRINCESS Y85」。まるで 異次元の別世界、動くホテルのような乗り心地だった
外に出て、フライブリッジ(キャビンの上にある操船スペース)に上がると、そこにもソファやテーブルが置かれ、風を感じながらくつろげる空間となっている。 コックピットは2つのシートがあり、ディスプレイには海図やレーダー、ナビゲーションシステムなどがスイッチひとつで切り替わる。実際にスタッフの方が操作してくれたが、屋外なのに画面が見やすい。
いい意味で「スピードを感じさせない船」
今回、1階のコックピットではなく、2階のフライブリッジで操縦をさせてもらった。 MAN製V12エンジンを2基搭載し、最高速度は30ノット(時速55.56km)に達する。 しかし、こういう船は「最高速を出すものではない」。あくまで「船を楽しむ」ものである。 スタッフの方に、「この船にとって、一番快適な速度は時速何キロですか?」と聞いたところ、「エンジン回転数が1900回転」と言われた。今の水面状況では、その回転数で走ることが一番楽しいのだという。 普段、クルマに乗っている身としては“回転数”で言われたことに驚いたが、確かに水面は常に変わるから、スピードでは計れないのだろう。 言われた通り1900回転前後で調整しながら走らせると、揺れもないし気持ちがいい。
この日の横浜沿岸は波が少ないとはいえ、これほど揺れを感じないものかと驚きである。横揺れしないのは、「スタビライザーが付いているからだ」と言う。 スタビライザーが装着されていることで、船が傾かない、水平を保つように設計されているのだ。 最高の内装空間で 読書を楽しみたい という気分にさせられるのも 納得できる。 「今、22ノット(時速約40キロ)くらいのスピードが出ていますが、そんなに速く感じないですよね?」とスタッフの方に言われて、初めてそんなにスピードが出ていることを知った。 自分では「徐行速度より少し速いかな」と思うスピードで走っているつもりだった。 船が大きく安定し、横揺れもないから、スピードが出ていることにすら気が付かなかった。それほど、“よくできた船”なのだ。
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