【Q&A】「緊急事態宣言」9都道府県に拡大 感染対策の内容は?
Q:過去2回の宣言はどんな内容だったの?
緊急事態宣言は、これまでに昨年4月から5月までと今年1月から3月まで、そして今回と計3回発出されています。 1回目の宣言は、国内で初めて感染が拡大したいわゆる「第1波」の流行に対して出されました。この時は初めに東京、大阪、福岡など7都府県を対象としましたが、その後に対象地域が追加され、一時は全国47都道府県まで拡大しました。対策としては、不要不急の外出自粛をはじめ、飲食店、スポーツジム、ライブハウスなど幅広い業種が休業要請の対象となりました。 2回目は、年末年始にかけて感染者数が急拡大した「第3波」の時です。東京を中心とする首都圏で感染がまん延したため、神奈川・千葉・埼玉を含む1都3県を対象に発出されました。後に大阪、愛知、福岡などが追加され、最も多い時には11都府県が対象となりました。1回目との違いは、全面的な休業要請は行わず、飲食店などへの午後8時までの時短要請などに絞って対策を行った点です。 そして今回の宣言は「第4波」の流行を受けたものです。第4波の特徴は何と言っても変異ウイルスです。大阪や兵庫などの関西圏では従来ウイルスから変異ウイルスに大部分が置き換わるなど急速に感染が拡大。4月25日から4都府県に宣言が発出され、酒類を提供する飲食店や百貨店など大型商業施設に休業要請が出されました。
Q:「まん延防止等重点措置」も追加されるの?
今回の宣言延長に加え、「まん延防止等重点措置」も5月31日まで延長されます。まん延防止等重点措置とは、緊急事態宣言を出す状況に至らないよう、急激な感染拡大が見られる地域に絞って予防的で集中的な対策を行う措置で、特措法の改正により2月から適用が可能になりました。対象となった都道府県は、その都道府県内でエリアを指定し、飲食店への時短営業要請などを行うことができます。 この重点措置は、大阪、兵庫、宮城の3府県で4月5日に初めて出されました。その後、12日に東京、京都、沖縄が、20日からは埼玉、千葉、神奈川、愛知の4県が、さらに25日からは愛媛県も追加されました。 5月9日からは北海道、岐阜、三重の3道県を追加。宮城県は11日で重点措置から外れましたが、残りの7県は31日まで延長されました。16日からは群馬、石川、熊本の3県も加えられますが、適用期間は6月13日までです。