【専門医Q&A】不妊治療のスタートに、頼るべき必要な栄養素って?サプリメント&健康食品は?
【Q】どんなに食事に気をつかっていても、不足しがちな栄養素があるのはなぜ?
【A】最近の食品は昔よりも栄養価が低下。また、調理中に損失する栄養素もあるので、十分なつもりでも不足している人が多いのです 「昔と比べて野菜などは、食品の栄養価が下がっているのが現状です。また、ゆでたり焼いたりなど、調理の工程で栄養分が損なわれることも少なくありません。妊活中の食事で栄養バランスに気をつかうのはとても大切なことです。不足しがちな栄養素をサプリメントで補給するという習慣があってもいいと思います」(佐藤先生)
【Q】サプリは毎日飲まなきゃいけないの?水じゃなく、お茶と一緒に飲んでもいい?
【A】毎日、かならず飲まなければいけないというものではありません。また、お茶と飲んでも大丈夫です 「サプリメントは日々の食生活で不足しがちな栄養素を補うものなので、薬のように毎日かならず飲まなければいけないものではありません。また、食品の一種なので、お茶などの飲料と一緒に飲んでもかまいません。ただ、鉄や亜鉛のサプリの場合、コーヒーと一緒に飲むと吸収しにくい場合があるので、避けたほうがいいでしょう」(佐藤先生)
【Q】妊活中に葉酸のほか、サプリで補給したほうがいい栄養素ってありますか?
【A】月経で失う血液で鉄分が不足し、貧血になる女性が増えています。妊活中の今からしっかり補給を 「女性は月経で失う血液の損失量を考慮すると、1日あたり10.5mgの鉄分を補う必要があります。しかし、日常的にその量を補うのは難しいもの。鉄分は体の中で自己生成ができないため、食事のほか、サプリメントで補うことで貧血対策にもなります」(佐藤先生)
サプリでの補給がおすすめ! <鉄分>
女性は1日10.5mgの鉄分摂取を心がけて。ちなみにヘム鉄は動物性の食品に多く、吸収率が高いのが特徴。非ヘム鉄は植物性食品に含まれていますが、吸収率はヘム鉄より低くなります ●ヘム鉄 ・煮干し(かたくちいわし):18mg ・豚レバー(生):13mg ・しじみ(生):8.3mg ・赤貝(生):5mg ●非ヘム鉄 ・小松菜(生):2.8mg ・枝豆(生):2.7mg ・ほうれん草(生):2.0mg ・サニーレタス(生):1.8mg ※可食部100g当たりの含有量 文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」より