ハンデ重賞では「斤量増」と「前走6~9着×斤量減」が狙い目 東大HCがデータで検証
難解なハンデ重賞を分析
今週末は小倉芝1800mでGⅢ中京記念が開催される。2年ぶりに小倉で開催されるサマーマイルシリーズ第2戦。重賞2勝のエルトンバローズや同舞台の小倉大賞典覇者エピファニー、連勝中のセオや小倉で3戦3勝のニホンピロキーフなど粒揃いのメンバーが集まった。 【中京記念2024 推奨馬】1800mは勝率55.5%、複勝率88.8%で超得意! SPAIA編集部の推奨馬を紹介(SPAIA) そんな中京記念はハンデ重賞。先週の函館記念でも14番人気の軽ハンデ馬アウスヴァールが3着に粘り込んで波乱を演出したように、荒れることもしばしばある。そこで難解なハンデ重賞を攻略すべく『ハンデ重賞で狙える条件・危険な条件』をテーマにデータ分析を行っていく(使用するデータは2019年7月21日~2024年7月14日の芝ハンデ重賞)。
前走から斤量増は充実一途の証
<過去5年の芝ハンデ重賞 前走からの斤量の増減別成績> 斤量減【65-59-55-760】勝率6.9%/連対率13.2%/複勝率19.1%/単回率153%/複回率94% 斤量増【30-32-28-291】勝率7.9%/連対率16.3%/複勝率23.6%/単回率53%/複回率70% 増減無【30-34-43-550】勝率4.6%/連対率9.7%/複勝率16.3%/単回率71%/複回率65% まずは、ハンデ戦を予想する上で避けて通れない斤量についての分析。今回は前走からの斤量の増減に着目する。意外にも前走から斤量増の馬が、勝率、連対率、複勝率の全てで斤量減の馬を上回っていた。ハンデキャッパーが前走より重い斤量をつけるということは、その競走馬が充実一途であることの証明ということだろう。 前走から斤量が増加した組を詳しく見ていく。狙い目は1番人気よりも2番人気、前走1着よりも前走2着だ。今走が1番人気だと【5-6-5-31】で勝率10.6%、単勝回収率37%と妙味が薄い。しかし、2番人気だと【13-2-7-13】で勝率37.1%、単勝回収率160%と信頼度、妙味ともにグンとアップする。程よく疑われている状態がベストだ。前走着順についても同様で、前走1着だと【7-9-8-69】で勝率7.5%、単勝回収率39%に留まるが、同2着だと【9-3-5-27】で勝率20.5%、単勝回収率111%にまでアップする。 一方、回収率においては前走から斤量減の馬に軍配が上がる。先週の函館記念で14番人気3着に好走したアウスヴァールもこの条件に該当していた。こちらも詳しく見ていくとする。 狙い目は前走で掲示板(5着以内)を外した馬。前走6~9着だと【12-12-9-180】で単勝回収率249%、複勝回収率113%。前走10着以下でも【14-16-15-280】で単勝回収率183%、複勝回収率93%と優秀な成績を残している。 まとめると芝ハンデ重賞では、軸は好走率で優勢な斤量増の馬から、穴馬は前走6~9着を中心とした前走負けた斤量減の馬から狙うのが良い。今週の中京記念では、エルトンバローズが斤量増に、セルバーグ、ソレイユヴィータが前走6~9着かつ斤量減に該当する。