ハンデ重賞では「斤量増」と「前走6~9着×斤量減」が狙い目 東大HCがデータで検証
非重賞組が優位
<過去5年の芝ハンデ重賞 前走クラス別成績> 重賞【74-71-79-892】勝率6.6%/連対率13.0%/複勝率20.1%/単回率76%/複回率72% OP・L【25-36-27-489】勝率4.3%/連対率10.6%/複勝率15.3%/単回率171%/複回率92% 3勝クラス【22-15-15-169】勝率10.0%/連対率16.7%/複勝率23.5%/単回率105%/複回率80% 2勝クラス【2-2-2-13】勝率10.5%/連対率21.1%/複勝率31.6%/単回率74%/複回率198% 1勝クラス【2-2-3-22】勝率6.9%/連対率13.8%/複勝率24.1%/単回率98%/複回率81% 次に前走クラス別成績を見ていく。前走重賞組よりも前走オープン、条件戦組の方が回収率を中心に良好な成績を残している。前走オープン、条件戦組はまだ十分な実績を積んでいないため、実力とハンデの乖離が大きくなる馬が存在するのだろう。これはデータにも表れており、前走が非重賞かつ斤量54kg以下の馬は【32-27-20-358】で単勝回収率238%、複勝回収率122%となっている。 また、注意したいのは前走GⅠ組の取り扱い。我々は「メンバーレベルの高いGⅠで大敗し、相手関係が緩和されるハンデ重賞で巻き返す」というシナリオを描きがちであるが、実際はどうなのか調べてみた。前走GⅠで1~5着だと【8-5-4-18】勝率22.9%、単勝回収率114%、6~9着が【4-6-7-39】勝率7.1%、単勝回収率55%、10着以下となると【5-11-11-111】勝率3.6%、単勝回収率39%だった。むしろGⅠ好走馬たちの方が大敗した馬たちと比べて妙味があると分かった。 今週の中京記念登録馬のうち、エピファニー、カテドラルは「前走GⅠ×10着以下」に該当する。この2頭は妙味に欠ける点に注意したい。エルトンバローズも「前走GⅠ×6~9着」だが、このなかでも「斤量増」なら【2-2-2-5】勝率18.2%、複勝率54.5%、単勝回収率104%となっている。斤量59kgでも23年新潟大賞典でカラテ、同年の京成杯AHでソウルラッシュが勝っているように、大きく割り引く必要はなさそうだ。 《ライタープロフィール》 東大ホースメンクラブ 約30年にわたる伝統をもつ東京大学の競馬サークル。現役東大生が日夜さまざまな角度から競馬を研究している。現在「東大ホースメンクラブの愉快な仲間たちのブログ」で予想を公開中。
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