角田裕毅、ローソン、選択肢は他にも……レッドブルがペレス後任に起用すべきドライバーとは? F1ライター陣が斬る
セルジオ・ペレスはレッドブルとの2年間の契約延長を発表したばかりだが、スランプが続いている状況から、復調しなければシート喪失というプレッシャーにさらされている。 【動画】ブラッド・ピット主演のF1映画、2025年の公開を前にティザー映像が先行配信 レッドブルのクリスチャン・ホーナー代表はペレスが現在のパフォーマンスのままでいるのは「持続不可能」だと語っており、契約解除の可能性が高まっていると考えられる。 仮にペレスがレッドブル解雇となった場合、誰が後任ドライバーとして適任なのか、motorsport.comのライター陣が考察した。
■角田裕毅を昇格させる時が来た
F1界は角田裕毅(RB)を過小評価している傾向がある。それは意見というよりも事実だ。 クラッシュばかりして無線で怒鳴るというイメージは、現在の角田の姿をまったく反映していない。ただF1参戦初年度だけでなく、ヨーロッパに活動の場を移してきた瞬間から積み重ねてきたことが大きく影を落としている。 言語を学び、新しい環境と文化に適応することは、それ自体が大きな挑戦だ。その中で角田は、ジュニアカテゴリーで素晴らしいパフォーマンスを見せた。そしてエンジニアとのコミュニケーションさえままならなかった時期に、それを補って余りある活躍を見せたということが、角田の純粋なスピードを示している。 今、もっと認識されなければならないのは、角田がその後、身体のコンディション、マシンへの理解やセットアップなど、あらゆる面で現在のレベルに到達するまでにどれだけの努力をしてきたかということだ。 それこそ、イタリア・ファエンツァのファクトリーで角田と仕事をするRBのスタッフたちに最も大きな印象を残したことなのだ。レースの合間には、文字通り毎日ファクトリーに顔を出していた時期もあった。 ソーシャルメディア上では、F1ドライバーがタイトル獲得の夢を語る中で角田が「自分のレストランを開きたい」と語るなど、茶目っ気のある動画が数多くアップされている。 しかし角田のF1での決意は固く、それが今年の成長に繋がっている。今季RBで角田は、ベテランのダニエル・リカルドよりも高いパフォーマンスを発揮しており、今年でF1参戦4年目。速さもある。それなのに、なぜ昇格のチャンスが与えられないのか? ダニール・クビアトやピエール・ガスリー(現アルピーヌ)をF1デビューから1年半で昇格させたり、アレクサンダー・アルボン(現ウイリアムズ)をわずか半年で昇格させたりと、レッドブルは過去にもっとクレイジーなことをしてきた。私としては、角田は彼らよりもずっと準備が整っていると感じる。 確かに、角田はまだ荒削りな部分もあり、今年もそれは時折見られることだ。しかしレッドブル4人のドライバーの中で、角田が2番手であることは明らかだ。ではなぜダメなのか? ペレスの現状よりも悪くなるとは考えにくい。(Oleg Karpov)