元F1王者のアロンソとハミルトン、ピレリのウェットタイヤに不満爆発!「セーフティカーにさえ追いつけない」
ピレリのウェットコンディション用タイヤに対してベテランの2人、43歳のフェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)と39歳のルイス・ハミルトン(メルセデス)が批判している。 ●【2024年F1チャンピオンシップ・ランキング】アロンソとハミルトンのランキングは?/第21戦F1サンパウロGP終了後 ■ハミルトンがテレビ中継に乱入 7冠のハミルトンは、インテルラゴスのピットレーンで、ステファノ・ドメニカリF1最高責任者が安全上の理由から予選を遅らせなければならない理由をテレビの生中継で説明しているインタビューの最中に乱入し、ハミルトンが笑顔でこう語った。 「僕らを走らせるべきだった!こんなの馬鹿げてるよ。僕は出たいんだ!もしもっと良いウェットタイヤとブランケット(今年から禁止されたタイヤウォーマー)を用意してくれれば、僕らはこれでも走れるよ。あなたを困らせてやろうと思ってね」とハミルトンは笑いながらその場を去った。 ■クラッシュ続出 サンパウロGPの日曜日もまだウェットコンディションだったため、スピンとクラッシュの連続となった。ランス・ストロール(アストンマーティン)はフォーメーションラップでクラッシュし、21歳のアルゼンチン期待の星フランコ・コラピント(ウィリアムズ)はセーフティカー導入中にクラッシュしたため、レースは赤旗中断となった。 ■アロンソ「セーフティカーにさえ追いつかない」 レースのコンディションについて尋ねられたアロンソはこう語った。 「理想的なコンディションではなかったよ。だけど、トップカテゴリーに適したタイヤも僕たちにはないんだ。少し雨が降ると、必ずアクアプレーニング現象が起こり、事故が起きるからね。セーフティカーの後ろでは、フランコでさえもそうなると思う。時にはセーフティカーに追いつくことさえできないんだから」 ■ピレリ「ウェットタイヤは改善できる」が今も「走れないわけではない」 「我々はそれを改善する必要がある」 ピレリのF1責任者マリオ・イゾラは、ドライバーたちの不満の声を受け、サンパウロGPの雨は「緊張感に差があった」と指摘し、新しいトラックの表面にも非難の矛先を向けた。 「ウェット時のグリップレベルは非常に限られていた。その原因のひとつは油膜だ。あらゆることを考慮すると、両方の(ウェット)タイヤがその役割を果たしていたと思う」 しかし、イゾラはピレリが「ウェットタイヤを改善」できることは確かだと主張する。 「それがゴールだ。来季に向けていくつかの改善は行ったが、残念なことにタイヤに厳しいトラックで適切なテストを行う機会がなかった。でもトレッドパターンを少し変えたり、構造やコンパウンドに手を加えたりした。進歩はしているけど、十分かどうかはまだわからない」 「レインタイヤのパフォーマンス不足についてだけを語るのであれば、それはクルマの速度をもっと落とすべきだということに過ぎない。我々もパフォーマンスの改善が必要なことは理解しているが、だからといって我々のレインタイヤが走れないわけではないんだ」。