戦力外で退団しても 他球団で開花が予想される選手7人 「将来のエース」と言われた21歳も
プロの世界は厳しい。FAで争奪戦になる選手がいれば、来季の戦力構想から外れて退団する選手もいる。ただ、環境を変えたことで大化けするケースが過去に何度もあった。現役続行を目指す選手たちに吉報は届くか。 【写真】昨季は51試合登板で16ホールド、防御率2.56…日本一に貢献した右腕も戦力外に 他球団から評価が高いのはソフトバンクを退団した選手たちだ。12球団で唯一の4軍制を敷き、ファームにも力のある選手がゴロゴロいる。大竹耕太郎(阪神)、田中正義(日本ハム)、水谷瞬(同)、小澤怜史(ヤクルト)のようにソフトバンクで伸び悩んでいたが、他球団に移籍したことで素質を開花させた選手は多い。 今オフのソフトバンク退団者の中で、「素材はピカイチ」と評されるのが27歳左腕・笠谷俊介だ。2014年のドラフト4位。最速153キロの直球を武器に三振奪取能力が高い。将来のエース候補として期待されたが、制球難がネックに。1軍で74試合登板したが、今季1軍登板なしに終わった。 「惚れ惚れするような直球を投げるが、変化球の精度が高くなかった。制球をある程度整えればガラッと変わる可能性があります。投手の育成能力が高い巨人、阪神、日本ハムに移籍して修正に取り組んだらどうなるか。このまま終わるのはもったいないように感じます」(福岡のテレビ関係者) ■「128番目の男」はファームの4割打者 戦力外通告に驚きの声が上がったのが、左の強打者・仲田慶介だ。地元の福岡出身で、21年のドラフトでは、支配下・育成合わせて指名された128人の最後、128番目で名前を呼ばれ、育成ドラフト14位で入団。二遊間を守り、コンタクト能力が高い打撃で評価を上げると、プロ3年目の今季、開幕直前に初の支配下登録を勝ち取った。1軍では代走や守備固めなどで24試合に出場して打率.214。ウエスタンリーグでは打率.403、1本塁打、11打点の好成績を残したが、戦力外に。セ・リーグ球団のスコアラーは高い評価を口にする。 「彼は1軍で見たい選手です。年を重ねるごとに力をつけ、ファームでは格の違いを見せていた。ソフトバンクは1軍の選手層が厚いのでチャンスが少なかったですが、貧打が深刻な球団なら十分に戦力になる」