「明治用水、1日も早い復旧に全力」愛知県・大村知事が臨時会見5月26日(全文1)
今後、予断を許さない状況
一方、工業用水については自動車関連産業をはじめとする、全131社に受水いただいております。安城浄水場では18日に取水を停止した際には、全社で受水停止にご協力をいただきました。その後、仮設ポンプの稼働によりまして、5月19日午後7時に通常の使用水量3割まで受水を再開しておりますが、一部で操業の影響も出ておりまして、大変厳しい状況にあると受け止めております。企業の皆さまにはご協力に感謝申し上げますとともに、引き続きご理解ご協力をお願い申し上げます。 また、水道用水につきましては、幸田浄水場で一時的に取水を停止しましたが、現在は巴川の自流を取水し、緊急避難的に振り替え取水や、他の浄水場からの応援給水などを行いまして、断水などの被害は出ておりません。しかしながら、今後、予断を許さない状況だと思います。一刻も早く今回の事故原因を究明して、漏水箇所の閉塞を行いまして、頭首工の機能が早期に復旧するよう、しっかりと関係方面に働き掛けるとともに、県として最大限の取り組みをしてまいります。ということでございます。ということでございますので、よろしくお願いいたします。 なお、いろいろ、毎日の状況なり、報道等も拝見をしておりましたが、今回、特に農業用水と工業用水について、工業か農業かみたいなトーンで報道等なりなされておりますが、そういうことではなくて、やはり工業用水、農業用水、同じ程度の使用量ということであれば、同じ形態の使い方ということであればあれなんですが、6月段階だと工業用水、明治用水の工業用水の通常使用量は毎秒2立米ですね。毎秒2トン、2立米。農業用水は毎秒10立米、10トン。それが8月になると20立米、20トンということで、これから田植えをしてぐっと上がっていくんですね。
農と工では実態が全然違う
稲ですから、育っていくときに旺盛に水を使い、そして果実というんですか、米をならせるためには登熟期、登熟するときにやはり要ると。それが終わりますと、あとは水を抜いて、それで刈り取りにいかなきゃいけませんので、8月末までが、9月の半ばといってもいいかな。9月の半ばまでが非常にたくさん要るということなんですね。 ですから、2立米と20立米、今は10立米ですけども、ということでありますし、農業用水というのは、ここで入れたからすぐ使えるかだったら、基幹線、それから枝線、それから末端のパイプライン、全部の同地まで、パイプラインで今行ってますのでね。全部行き渡って、ぴっとしないと水が出てこないということになりますので、じゃあいきなり10立米をどーんと用意できるかって、そうではないので、取りあえず工業用水2立米のうちの3割、毎秒0.6立米がなんとかなりそうだというところで、そちらのほうからいったという、これは極めて実務的なことからそういう形になっておりまして、使用量と使用形態が違う、同じ量で同じあれであれば、例えば農業用水、工業用水で、じゃあ半分、半分でやりましょうかねっていう話ですが、毎秒0.6立米しか確保できないのに半分、半分したら、両方とも使えないということなんですね。 ですから、農業用水と工業用水と、農と工ということでは実態が全然違うということなんですね。私はそういう報道とかそういうあれを、報告を見ていて、いや、それをもっと言えばいいのになと思っておりましたがね。実態が違うんですよ。0.3を農業用水にいったって、基幹水路も満たないですよ。末端もたぶん届かないんですよ。 なので、やはり今、毎秒あれですね、8立米が目標ですけど、6立米ぐらいまでは確保できているので、農業用水も今、基幹の本線、枝線、そしてパイプラインのところまで行きだしたら、それでもちょっと輪番、輪番でやっていくしかないというのが、これは実務のオペレーションで、それしかやりようがないんですね。そのところをやはりしっかり説明しなきゃいけないんだろうというふうに思っておりました。ですから、そういうことは申し上げたいと、事実としてね。事実、ファクトとして申し上げたいというふうに思っております。