明治用水の大規模漏水「復旧急ぐ」愛知・大村知事が臨時会見
明治用水の大規模漏水「復旧急ぐ」愛知・大村知事が臨時会見
愛知県の大村秀章知事は26日、県庁で臨時記者会見を開いた。大規模漏水が発生した豊田市の「明治用水頭首工」について「事態は深刻」だとした上で「地域の調整をしっかりやりながら復旧を急ぐ」と述べた。 【動画】愛知県・大村知事が会見 明治用水の大規模漏水「復旧急ぐ」(2022年5月26日)
「工業優先」の判断は擁護、国の初動対応には苦言
大村知事は前日までフランスなどに海外出張しており、この日朝に初めて現場を確認。管轄する東海農政局などとは、応急的な措置で当面の水を確保した後、ポンプを入れている場所に「土のうよりも堅固な仮設の構造物」を造らなければ継続的に水を汲み上げられないとして、工事予算や人員について協議したという。 工業用水の再開が農業用水より優先され、周辺農家から不満が出ていることについては「工業は毎秒2トンほどの需要であるのに対し、農業は毎秒10トン、これからの時期は20トン必要になる。農業は基幹から末端まで全部に水が行き渡らなければいけないなど、使用量と使用形態が農業と工業では全然違う」として今回の判断を擁護した。 一方、農政局が昨年12月に小規模な漏水を確認していたことに対しては「12月のときに情報共有をしっかりして抜本的な対策を打っていれば、ここまでにはならなかったかもしれない」と苦言を呈した。
トリエンナーレ負担金訴訟「誠に妥当な判決」
2019年の国際芸術祭「あいちトリエンナーレ」を巡る訴訟で、名古屋市に未払いの負担金約3380万円の全額を支払うよう命じる判決が25日に出たことについては「私たち(大村知事が会長を務める実行委員会)の主張が認められた。誠に妥当な判決」と評価した。 その上で、支払いを拒んだ名古屋市の河村たかし市長に対して「判決で河村氏の主張はことごとく退けられていた。日本は法治国家なので、その法に沿った裁判の結果に従ってもらわなければならない。署名偽造事件についても、すべての首謀は河村氏に行き着くので、大いに責任がある」と批判した。 (関口威人/nameken)