米国にある「廃車の山」で見つけたお宝 40選 前編 ジャンクヤード探訪記
廃車置き場で眠る「お宝」を探して
米国の巨大ジャンクヤードで興味深い廃車を巡る、ジャンクヤード探訪記シリーズ。今回取材班は、以前(2024年5月18日公開)にも取り上げたことのあるアイオワ州のロンズ・オート・サルベージ(Ron's Auto Salvage)を再訪した。 【写真】かつて大注目を集めたクラシックなアメ車【シボレー・コルベア、AMCグレムリン、フォード・サンダーバードを写真で見る】 (26枚) ここを訪れるのは2回目だ。道路沿いからはごく普通の住宅に見えるが、建物の裏側は、自動車のお宝が眠る “アラジンの洞窟” である。裏手には迷路のような林道があり、そこで何百台もの珍しい廃車を見つけることができる。 この未踏の地を探検し、前回では紹介しきれなかったお宝の数々を見ていこう。
フォード・ファルコン
フォード、マーキュリー、リンカーン、エドセルなど、ロンズ・オート・サルベージではフォード・モーター・カンパニーが最も多く扱われている。ここに紹介するのはフォード・ファルコンで、同社初のコンパクトカーであり、燃費の良い欧州や日本の輸入車に対抗しようとしたモデルである。 ファルコンは1960年モデルとして1959年に発売され、1970年まで生産された。この個体では、前オーナーが腐ったリアフェンダーをその場しのぎで修理したところに注目してほしい。
マーキュリー・モントレー(1961年)
以前のモントレーは、マーキュリーのエントリーモデルのセダンであったが、1961年にパークレーンとモントクレアの2車種が生産中止となったことで、モントレーは一気にフラッグシップの地位へと昇格した。 1960年代初頭の時点では、マーキュリーにとってフォード・ギャラクシーに相当するもので、旧型よりも長く、軽量だった。この1961年型の4ドア・セダンは、今でも多くの魅力を備えている。
リンカーン・コンチネンタル(1971年)
ビニールルーフは10年ほど経つとボロボロになってくるが、50年も経つとこのようになる。通常、インテリアの賞味期限はかなり長いが、風雨にさらされるとそうはいかない。この1971年型リンカーン・コンチネンタルの運転席とドアの内張りが、長い年月の間にどのように傷んでいったかを想像してほしい。 高級な2ドア・ハードトップクーペで、わずか8205台しか生産されなかったため、このようにジャンクヤードで見かけることは稀だ。