米国にある「廃車の山」で見つけたお宝 40選 前編 ジャンクヤード探訪記
シボレー・コルベア・コンバーチブル
このシボレー・コルベアのラグトップ・ルーフはボロボロで、インテリアの悲惨な状態を反映している。1960年に発表されたコルベアは、リアマウントの空冷エンジンと独立懸架サスペンションを備えたユニークな設計で、それまでの常識を覆す画期的なモデルであった。 1969年の生産終了までに、180万台という驚異的な台数が生産された。
AMCグレムリン
世界最悪のクルマについての本を書くなら、AMCグレムリンを掲載するのはほぼ義務のようなもの。そして、その説明には茶色の車両が使われるだろう。 このクルマの評判が悪い理由の1つは、サブコンパクトの輸入車バスターと銘打たれていたものの、その宣伝文句と実態が合っていなかったからだ。基本的には既存のホーネットを短くしたもので、車幅が広すぎる、燃費が悪い、価格が高すぎるなど、多くの欠点があった。当初は販売台数が急伸したものの、幻滅した消費者はすぐに代替品を求めた。
フォルクスワーゲン・ビートル
これが、安価なサブコンパクトの正しいあり方だ。非常に長い生産期間(1938~2003年)の間に、初代ビートルは約2150万台販売され、そのおよそ4分の1が米国向けであった。言わずもがな、ビートルは1990年代後半に復活を遂げ、その後21年間生き残り、最後の1台が出荷されたのは2019年である。
ビュイック・リーガル
1980年代前半のビュイック・リーガルは、クラシックカー愛好家からは必ずしも好まれているわけではなく、ファンは限られ、生存率も低い。この個体の見通しを悪くしているのは、放置された果物のように腐食が進んでいることだ。 リーガルは1973年から2004年まで、そして2011年から2020年までビュイックのラインナップにあった。しかし、中国では今も健在だ。
ビュイック・リビエラ(1968年)
このビュイック・リビエラは、車軸まで沈むほど長い間同じ場所に置かれている。大きなサイド・マーカー・ライトが1968年モデルであることを示している。5万台近くが販売され、ビュイックのパーソナル・ラグジュアリーカー(個人向け高級車)としては新記録だった。翌年の販売台数は5万2872台まで増加し、この記録は1980年代半ばまで破られることはなかった。
フォード(1959年)
このようなジャンクヤードを探検すると、ビンテージカーの宝庫以上のものに出会える。素晴らしい背景が、クルマの写真を本当に素晴らしいものへと変えてくれるのだ。森の中にあることを考えると、この1959年型フォードは驚くほどコンディションがよく、きらめくクローム・バンパーに映る自分の姿を見ることができる。 (記事は後編に続きます)
AUTOCAR UK(執筆) 林汰久也(翻訳)