在宅介護を安心・快適にする「訪問サービス」を介護のプロが紹介。必要なときに短時間だけ支援を受けられるプランも
◆自宅で入浴したい方のための「(介護予防)訪問入浴介護」 訪問入浴とは、要介護状態などにより自宅の浴槽で入浴することが困難になった方の自宅に訪問し、浴槽を持ち込んで行う入浴サービスです。浴槽は組み立て式で、畳2枚分くらいのスペースが必要となり、自宅から給湯します。 何らかの理由で施設での入浴ができない、あるいは心身の状態により在宅での個別浴の方が適している方に利用されています。 〈訪問入浴介護〉対象者:要介護1~5 寝たきりやターミナルケアなど、利用者の心身の状況や環境を考慮し医療ニーズのある方にも対応してくれます。身体の清潔の保持、リラックスや満足につながる効果もあります。 〈介護予防訪問入浴介護〉対象者:要支援1~2 居宅に浴室がない場合や感染症などの理由から、その他の施設における浴室の利用が困難な場合などに限定して、訪問による入浴介護が提供されます。 ・訪問入浴を行う職種 ・看護師または准看護師1名以上 ・介護職員2名以上(介護予防訪問入浴介護の場合は1名以上)
◆訪問看護、訪問リハビリテーション ・療養生活のサポート「訪問看護」 対象者:要支援1~2、要介護1~5 訪問看護は、住み慣れた自宅で療養したい、自宅で最期を迎えたいと希望する方などのために、主治医の指示のもとで看護師などが自宅を訪問し、病気による症状の処置などを行います。自宅で看取りを希望する高齢者を抱える家族にとっても、訪問看護は頼れる存在となります。 ●処置の事例 ・健康チェック ・療養生活に必要なケア ・点滴や注射などの医療処置 ・服薬管理 ・リハビリテーション ・緊急時対応や主治医、ケアマネジャーとの連携 など (参考)公益財団法人日本訪問看護財団「こんにちは! 訪問看護です」 ・「訪問リハビリテーション」 対象者:要支援1~2、要介護1~5 訪問リハビリテーションとは、リハビリテーションの専門職が主治医の指示のもとで自宅を訪問し、高齢者の日常生活の自立や心身機能の維持回復に合ったリハビリテーションを行います。 その他に、病状の観察としてバイタルチェックや再発予防における助言、福祉用具や補装具、家族の介護相談や住宅改修の相談なども行います。 ・リハビリを行う職種 ・理学療法士 ・作業療法士 ・言語聴覚士 など (参考)一般財団法人訪問リハビリテーション振興財団ホームページ
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