岸田文雄首相が就任会見(全文2)東北の復興なくして日本の再生なし
多くの国民が望む政策を選択しない場合、理由を説明できないか
ニコニコ動画:ドワンゴ、ニコニコの七尾です。就任、おめでとうございます。よろしくお願いします。 岸田:お世話になります。ありがとうございます。 ニコニコ動画:国民への説明が必要だと言われております。その中身についてお聞きします。これまで過去のSNS等を見ますと、国民が強く求める政策、例えば国民への一律再給付、【コジンチュウシン 00:30:52】などありました。これが、これについてなぜ政府は実施しないのか、その理由が分からないので結果的に政権不信につながっていったといった側面は確かにあると思います。 すなわち、多くの国民が望む政策を政府が選択しない場合、その理由についても説明してほしいといった声なのですが、これについてお考えをお聞きします。 岸田:はい。おっしゃるように政治の立場、政府の立場から説明する際に、結果のみならずその必要性ですとか、それから結論に至るさまざまなプロセス、こうしたものをしっかり説明する、こうした結論に対して背景と言えるような要素についてもしっかり説明するということは、大変重要な姿勢であると認識をいたします。 これまでも政府においてさまざまな説明の努力は行われてきたと存じますが、ぜひ今後も今言った観点からより丁寧な説明を行うべく、政府においても努力を、不断の努力を続けていかなければならない、こういったことだと思います。私も新しい内閣においても、ぜひ今言った姿勢でしっかり説明すると同時に、絶えず説明の内容、あるいは姿勢についても改善するべく努力をしていきたいと考えます。 司会:では次に杉本さん。
1人たりとも帰国していない理由をどう考えるのか
産経新聞:産経新聞の杉本と申します。よろしくお願いいたします。北朝鮮による拉致問題についてお伺いいたします。先ほど総理は北朝鮮の金正恩総書記と直接向き合う覚悟があるというふうにおっしゃいました。安倍総理以来、金正恩と直接会談するという意向を表明しておりますけれども、いまだに実現がしておりません。 この会談のためにどのような手段というか、どのようにその道筋を付けたいというふうに考えているかというのをお聞かせいただきたいのと、拉致被害者が最後に帰国してから20年近くたっております。その間、1人たりとも帰国していないという状況です。この理由について総理はどのようにお考えなのか。で、その問題を克服するために、岸田内閣であるからこそできることっていうのをお聞かせいただいてもよろしいでしょうか。 岸田:はい。まず私は先ほど金正恩委員長と直接向き合う必要があるということを申し上げたのは、やはり北朝鮮の政治体制を考えますと、やはりトップの会談、あるいはさまざまな議論、これが何よりも重要であるという観点から直接向き合う覚悟であるということを申し上げさせていただきました。 そして、今日までなかなか拉致問題について結果が出てこない、今後の道筋についてどう考えるかということでありますが、私も北朝鮮との関係においては外務大臣時代、ストックホルム合意をはじめ、さまざまな取り組みを試みました。その結果、具体的な成果が上がらなかったということについてはしっかりと反省をしながら、拉致問題についてもしっかりと考えていかなければならないと思いますし、何よりもアメリカにおいても新政権が誕生しました。 この新政権の北朝鮮政策、この在りようについてもしっかりと把握をしながら、そしてその中で日本としてどんな役割を果たせるのか、こういったことを考えながら具体的な取り組みを進めていくべきであると思っています。 道筋、それからどうやって結果を出すのかというご質問ですが、今、この時点で具体的な道筋を申し上げることはできませんが、ぜひこうした関係国との連携の中で日本が果たす役割をしっかりと確認し、そして責任を果たしていきたいと思います。いずれにせよ拉致被害者のご家族の高齢化が進んでいます。これは一刻の猶予もない課題であると思います。強い思いを持って、覚悟を持って取り組みを続けていきたいと考えています。以上です。 司会:次の。吉浦さん。